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ひさのメモ⑥研究の事始め:事例報告(症例報告)から事例研究へ~担当事例を通して治療・介入効果を判定するシングルケースデザインの概要とポイント~

“メディカル・ヘルスケア領域の従事者は実践ありき”である.
事例報告(症例報告)は,エビデンスレベルとしては低いかもしれないが,近年,事例報告(症例報告)の価値が見直されている.

担当したクライエントを振り返り,事例報告(症例報告)を行うことが臨床研究の第一歩といえる.
ここでは,事例報告のまとめ方とその延長線である事例研究の方法論となるシングルケースデザインについて以下の構成でまとめる.

1.研究の事始め:事例報告(症例報告)
(1)日常の臨床実践を報告する
(2)事例報告(症例報告)の書き方
(3)CAREガイドライン:2013 CARE Checklist
2.事例研究:シングルケースデザイン
(1)シングルケースデザインとは
(2)リサーチ・クエスチョンと研究デザインの関係
(3)シングルケースデザインのデータ収集方法
(4)シングルケースデザインの効果判定方法
  1)グラフの目視
  2)統計学的手続き
  3)標準偏差帯法
(5)研究例の紹介
(6)シングルケースデザインの研究限界
3.研究の流れともう一つの研究報告の形

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