青原恒沙子

青原恒沙子

最近の記事

弾丸日本一時帰国日記

この梅雨の時期に実家の用事で2年ぶりに日本に一時帰国をしている。実家に帰ると2年の間に日本のネットで購入した書籍などが届いていた。そのひとつにぐらぐらし工房さんの「ぐらぐらぐらし」というzineがあった。twitterで繋がっている人が複数人でzineを作ったと呟いていたので、試し読みを拝見したところ、ぐらぐらな生活の日々が綴られていた。ドイツで知り合った人がwhatsAppのプロフィールに書いていた「柔らくいることはラディカルでいることだ」という文章を思い出す。ふにゃふにゃ

    • 犬の不在

      今回、犬についての悲しい話だし、動揺の中書いているのでそういうのが受け付けない場合はブラウザバックを推奨します。 ドイツに来て2年になる。故郷にも2年帰っていない。 日本にいるかけがえのない人たちにも会いたかったし、実家に置いてきた漫画たちも気がかりで、帰りたかった。なにより17歳になる実家の老犬に会いたかった。ビザが中途半端に決まらず帰るに帰れず、でも日本の厳しい夏より前に帰りたかった。母も犬が夏を越せるかわからないと言った。だから、6月末には…!と思っていたけれどどうや

      • 迂回は辛しまた楽し〜ハノーファーに辿り着きたい〜④

        この話は2022年夏の話を記憶を元に書いています。 さて、ロンドンからやっとヨーロッパ大陸、フランスへと上陸したおれだったが、高熱に侵されてしまったーーー 13時間以上のフライト、2日連続のフライトキャンセル、長蛇の列待機、空港泊などのストレスまんまとやられてしまったようだ。 前回 高熱のままでは移動は無理だろうと思い宿泊延長しようとしたが、満室だと断られた。ロビーで少し休んでると早く出て行けと言われ、ロンドンでのホテルでの扱いとの差を感じた。まあそりゃこんな小さいホ

        • 迂回は辛しまた楽し〜ハノーファーに辿り着きたい〜③

          この珍道中の続きを書かずに1年経って以上しまった。 思いたったので記憶をひっぱり出しながら書いてみることにした。 前回までの記事はこちら(2022年) さて、2日連続のフライトキャンセルを経て仕方なく泊まったやたら豪華なロンドン郊外のホテルのフロントにておすすめされたのが、ハノーファー直便は諦めてフランスにまずフェリーで上陸することだったーーー さて、その航路というのがイギリス、ポーツマス港からフランス、カーンをフェリーで目指すものである。なんとまあ楽しそうじゃありませ

        弾丸日本一時帰国日記

          なんでもいいだろ(なんでもいいわけじゃない)

          言語が制限されるのめっちゃストレス、ドイツに来て1年半経つのにいまだに知らない言葉の方が果てしなく多い。 昨年秋から参加している哲学科のゼミは半分も理解できていない気がする。マスクをしてる学生の声が全然聞こえない。日本語で話す時に聞き取れない部分を経験で補っていたことがよく分かる。なんか動画で見たけど、文中に何文字か誤字があっても意外と読める、みたいな感じの。 多分、毎日4時間も勉強していて、毎日ドイツ語話者に囲まれていたら今の私のドイツ語力は遥かに違うだろう。でもくしゃく

          なんでもいいだろ(なんでもいいわけじゃない)

          迂回は辛しまた楽し〜ハノーファーに辿り着きたい〜②

          前回、成田からハノーファーへの中継地、ロンドンで飛行機がキャンセルになり空港でスタック。前回の記事参照。どうなる、わしのハノーファー行き…。 2022年6月30日、ロンドン、ヒースロー空港。飛んでくれ、飛行機。 空港のベンチの上で宿泊し無事に朝が来た。実に体は重たいがそれを感じる余裕はあまりない。一緒にカウンターの列に並び、ベンチに隣り合って寝たクレア(仮名)とは互いの健闘を祈り合い別れた。 クレアがいなかったらきっともっと心細かっただろうと思う。 今日、私はJALのカ

          迂回は辛しまた楽し〜ハノーファーに辿り着きたい〜②

          迂回は辛しまた楽し〜ハノーファーに辿り着きたい〜①

          2022年9月現在、私は今ドイツ、ハノーファーに暮らしている。 7月にハノーファーに到着し、とりあえず来年の春までは滞在が決定している。これは財政的な話であって未だビザ申請、というか外人局の予約すら取れていない社会的に見れば曖昧な状態だ。基本的に外人局の予約は学生などでない限りスーパーハード、今やり取り中なので一応滞在はできる。外人局の対応はまじで、もう、ほんとに、ひどい。書留で必要書類を送っても、自分の情報をメールで送っても「まだもらってまセン、早く送って」と言われて血管が

          迂回は辛しまた楽し〜ハノーファーに辿り着きたい〜①

          きのこの生えるじめじめとした地下室で寝るマイクラ

          (この文章は2021年に書いたものを再構成したものワヨ、 括弧内は大体今:2022年に書いた追記等) 最近、今更ながらマインクラフトをやり始めた。ご存知の方も多いだろうけど、マインクラフト、略してマイクラの世界はプレイヤーや動物・植物・土など全てがブロックで出来ており、採集できる素材を組み合わせ生活をしたり建築をしたりできるゲームだ。世界で一番売れているのでプレイヤーも鬼いる。 その楽しみ方は無限とあって、何をするかは基本的にプレイヤーに委ねられる。遥か遠くまで生成されるワ

          きのこの生えるじめじめとした地下室で寝るマイクラ