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おすそわけに生かされている

おすそわけ。
ご近所付き合いがそこまで密ではない都会周辺では、あまり馴染みがないような気がする。(少なくとも私は馴染みがなかった)

職場では牡蠣やわかめのシーズンが始まったとき、ご近所さんや親戚に水揚げしてきた物を配って歩く、おすそわけ文化がある。おすそわけをすると、そのお返しに違う何かが返ってくる。
このあたりではごく当たり前の慣習だ。

海のそばに住む人たちは、海産物は漁師をやっているご近所さんから貰うものとして考えているらしく、目の前の海で獲れるであろうものは自分から買ってまで食べないらしい。
(今は漁師さんが減ってるから買ってるのかもしれないけど、職場のおばあちゃんにそうやって教えられたのでそう思ってる)

陸前高田に住み始めた頃は、魚介類を貰える贅沢を噛みしめながら、こんなに貰っていいのだろうかーって思っていたけど、今ではそれが普通になってる感じがするし、海の近くに住む人たちがわざわざ買おうという気持ちにならないのもなんとなくわかる。

今の時期は栗蟹。
春はわかめやめかぶ。
夏はウニ。
年末は牡蠣。
魚やムール貝、なまこ。
カゴ漁で獲れたたこ。

都内で食べればお高く扱われるであろう食材たちを毎日見ていて、鮮度の良い状態で貰って食べられることを考えてしまうと、都内に戻ったときに魚介料理を自分から選んで食べようとは思わなくなった。
ご近所さんたちのように「買ってまでは食べない」という気持ちが働いてるのは、環境に適応してきた証拠なのかもしれない。

ここでは、おすそわけが当たり前。
助け合いの気持ちが残ってる。

おかげで食べ物に困ったことは全くないし、自然と食の豊さの恩恵がすごすぎて、おいしい生活から抜け出せなくなってる感は否めない。

ありがたいことに、畑で採れた野菜を貰ったりご飯やおかず、お土産のお菓子を貰うことも多い。

そんな今日も静岡土産の苺タルトを貰った。
おすそわけばんざい。

食生活を支えてもらってる分、恩返しとして明日も仕事がんばろうって思います。



#移住日記 #移住女子 #エッセイ
#陸前高田 #海の見える生活

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