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【落胆…】缶ビールを安く買うならどこ?(近所の価格調査結果)2023年10月版

前回(調査3回目)は、小売店起因と思われる部分的な価格改定が起こっていました。それは今回(調査4回目)を見据えての布石だったのかもしれません。

今回はご存じの通り、2023年10月1日から酒税改正によりビールの税率は下がり、新ジャンルは発泡酒扱いとなると同時に税率が上がりました。これらと燃料費高や物価高があるので、けっこう辛い調査結果となっています。

調査方法は調査1回目と同様です。こちらから確認してください。今回の調査日は 2023年10月11日です。

1.缶ビール1本バラ売りの販売価格表

缶ビール1本バラ売りの販売価格表(消費税別)

今回は、並びや傾向を見やすくするために、表を作り直しましたので、前回までと見比べてズレてしまうところは、ご了承願います。旧 新ジャンルの品目は発泡酒に統合されましたが、微妙な価格差が見られたので項目は残しました。

今回の調査結果ですが、下記の特長が見られました。

  • コンビニは変わらず全体的に高い

  • 大手スーパー小型系列店と大手ディスカウントストアが全体的に安い

  • コンビニで発泡酒の取り扱いが始まった

  • 発泡酒(旧 新ジャンル)は大手スーパーPB商品がダントツで安い

今回の表修正と合わせて、大手スーパー小型系列店の列を追加しました。これは、大手スーパー大型店と大きな価格差があることに気づいたので、今回から追加しています。

ビールや発泡酒を買うなら、生活密着型の大手スーパー小型系列店や大手ディスカウントストアで買えば安心、という分かりやすい形となりました。大手スーパーPB商品は、小型系列店でも扱っているので、そちらを買うようにすれば、大手スーパー小型系列店が最強!と言えます。

意外だったのは、コンビニで発泡酒の取り扱いが始まっていました。これは、品目が統合されたことで取扱いやすくなったのかもしれません。ただもう、ビールとあまり変わらないような価格差なので、発泡酒の存在意義が問われそうです。

商品数の多い発泡酒の税率が上がったので、多くの商品が値上がったように感じたのも特長的でした。つづいて前回3回目との差分比較をご覧ください。

2.前回との差額表

調査3回目との差額表(消費税別)
値上げ割合表

前回比較をすると、なんと! ビールの値下げは明らかな状態でした。小売店の方も、ちゃんと誠実に対応してくれています。ですが、大手スーパーや大手スーパーPB商品が価格据え置き、または値上げされていたので、この点で値下がり感がかなり感じにくくなっています。

発泡酒(旧 新ジャンル)の値上げがエゲツないほど強烈でした。ビールの値下げがかわいく見えます。税率アップ+燃料費高+物価高がそのまま出てしまった印象です。ここまで一気に上がると、ビールが相当に買いやすくなります。項目1に戻れば、コンビニの発泡酒の方が、大手ディスカウントストアのビールより高い状態ですし、ビール好きにはたまらない状況ですね。

3.おまけ 100ml当たりの缶ビール単価

100ml当たりの缶ビール単価(消費税別)

この表では、500ml缶と 350ml缶の比較ができます。500ml缶がお得という価値観は、もう感じられませんね。ここでもダントツさが出ているのが、大手スーパーPBの発泡酒(旧 新ジャンル)です。

実は、この商品は調査3回目の時に、大きく値上げをしていました。ですが、今回は価格を据え置くことで、一気に価格優位性を取り戻しています。大手スーパーの価格戦略があったのでしょう。勉強になります。

【2023/11/2 追記】3タイプ別 試算表

価格調査だけだと金額的な推移が分かりにくいので、3タイプ別の試算表を作ってみました。3タイプとは、ビールしか飲まない完全ビール党、経済的な新ジャンル(現 発泡酒)や大手PBを取り入れたバランス派と超節約タイプです。各内訳は下の画像をご覧ください。1日当たりの消費本数はどれも同じで合計4本(500ml缶)としています。

【試算1】2022年4月時点の月間合計額

第1回(2022年4月)時点での月間合計額はこのようになりました。1日4本すべてを大手PBとした超節約タイプは、完全ビール党と比べると、なんと半額以下で飲めていた状態でした。かなりのお得効果がありましたね。

この表を 2023年10月まで進めてみると、次の画像のようになりました。

【試算2】2023年10月までの月間合計額 推移

一時、完全ビール党の負担額が 1,200円/月となったものの、現在は今回の減税効果でほぼ元に戻っています。新ジャンル(現 発泡酒)と大手PB商品が、かなり値上げとなったため、完全ビール党と比較してのお得感がかなり陰ってしまいました。

出来事的には 2.2022年10月と 3.2023円 4月 の両時期は、ロシアによるウクライナ侵攻などの影響が大きく、4.2023年10月は、2017(平成29)年に決められた段階的な酒税の税率改正の2回目に当たります。

バランス派に至っては、その存在意義がほとんど無くなりそうです。以前は5千円以上あった完全ビール党との差額も 3,420円/月にまで縮小。最後の税率改正となる 2026年10月を考慮すると、おそらく新ジャンル(現 発泡酒)は消滅してしまうのではないでしょうか。

名称が発泡酒に変わると消えていく。まさに泡のように(うまいこと言った 笑)。これは日本のビール業界の特長なのか。呪いなのか。そんな風に考えてしまいますね。

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今回の調査結果は以上です。

わかっていたことではありますが、発泡酒の値上げが、とてもとても目立つ結果となりました。これまで家計を助けてくれた存在が、もういなくなってしまったんだとガックリしています。消費量が同じなら、家計への影響がモロに出るでしょう。

おそらくですが、ここまでビールと発泡酒に価格差が無くなってくると、ビールメーカーはどちらかに設備を集中させた方がコストダウン等ができるのでは?と思ってしまいました。発泡酒は価格を下げるための創意工夫の塊、努力の結晶だと思っているので、発泡酒の今後がかなり心配です。

では引き続き、美味しいビールを飲んでくださいね!

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