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〜書き残したあの風景〜【天北線声問駅 vol.2】

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【写真集P.402〜409 天北線声問駅】New

前回に続き、天北線声問駅の回想を少し。

天北線声問駅、最後の駅長は鵜野光雄さんだった。
鵜野さんとの出会いは、道東・サロマ湖畔を走っていた湧網線の計呂地駅。
その頃から親しくさせていただいていた。
湧網線廃止後、最北の街・稚内の駅へと赴任、再び鉄路の最後を見届けることとなる。

立ち振る舞いが美しく、勤務中の所作は、どこから見ても絵になる鉄道員だった。

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季節にもよるが、声問駅は稚内方面の丘の稜線に太陽が沈んでゆく。
夕暮れには、オレンジ色の斜光が駅ホームや事務室内に差し込み、
それは映画のワンシーンを見るようであった。

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粉雪が舞う駅のホームに佇む、少し哀しみ纏ったような駅長の姿は、
余命わずかな天北線の運命とも重なるようで、胸に染み入った。

駅長は天北線の最後を見届けると、次の赴任地である深名線幌加内駅へと
最北の街を去っていった。

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〔撮影:天北線声問駅〕

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