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未来のために、今この瞬間の時間を「投資」する

すべての動物は、当然、時間の中に存在しています。彼らは他の存在、つまり仲間や捕食者、獲物などの行動を予測し、相互に関わり合わなければなりません。
その中で人間は、時間を表現し、長い期間を概念化し、現在と1年後に因果関係を見いだす能力を持つ点でユニークな存在です。
人間は、時間を概念化する能力があるからこそ、時間の性質や過去・現在・未来の違いを議論できるのです。
私は、この能力こそがホモ・サピエンスを賢くしているのだと思います。

すべての動物が時間を予測・予期する能力を持っており、ごく近い未来までの時間を認識しています。
これから起こることをある程度予測する能力は、動物の進化の過程における生存と繁殖に多大な影響を与えました。
しかし、やがて現れた人間は、他の動物と大きく異なっていました。人間は、未来を予測するだけでなく、未来を創ることができたのです。

道具の使用における重要な認知的ブレークスルーは、単に黒曜石を活用したことではなく、「未来のある時点でこれを使おう」という発想を持ったことでした。
これを作ろう、これは便利だから保管しておこう。そんな考えこそが、人間が達成した認知のブレークスルーなのです。

時間が「早かったり、遅かったり」する理由

人生を豊かにするための時間の使い方

「今を一所懸命に生きる」。多くの人がこれをモットーとして日々を過ごしているだろう。成果を求め奮闘する毎日の仕事、家族との絆を深める時間、あるいは趣味に集中して心を豊かにする時間。それぞれの瞬間を大切に過ごすことは、確かに人生を豊かにする。

しかしその「今」だけを追い求めていると大事なことを見失うことがある。「未来のために今を生きる」という視点。この視点こそが、私たちが真に追い求めるべき人生の価値を示している。人生はあっという間に過ぎていくもので、その短い時間の中でどのように過ごすか、それが未来の人生を大きく左右するのだ。

「浪費、消費、空費、投資」の四つの観点から考える

まず、時間の使い方を四つのキーワード「浪費、消費、空費、投資」という観点から掘り下げてみよう。

「浪費」とは、時間がただ過ぎ去るだけの行為。動画を見るものの内容に集中せず、ただ流し見したり、特に目的もなくネットサーフィンをすること。これらの時間は、終わった後に何も得るものがない。

「消費」は日常に欠かせないものである。食事や睡眠、仕事。これらは私たちの生活を維持し、健康で活動的であるために絶対に必要だ。だが、これだけに人生が集約されては非常にもったいない。

「空費」は、ある意味で最も厄介な時間の使い方。これは自分自身が気づかないうちに過ぎ去ってしまうもの。たとえば通勤の電車の中でぼんやり窓の外を見ている時間や、車を運転している時間など。

そして最も価値が高いのは「投資」の時間だ。新しいスキルや知識を学ぶ時間、人との関係を深める時間、自分の未来のビジョンや目標を設定・整理する時間。これは単なる時間の経過ではなく、未来の自分や社会のために価値を生む行為だ。この時間こそが未来を変える力を持っている。

未来をより良く、より豊かにするためには、今をどう生きるかが鍵となる。それは「今」の時間をどれだけ「投資」として使うかにかかっている。この「投資」の時間はただの時間の経過とは違い、その後の未来に大きな影響を及ぼす。

未来を掴むための武器は「未来の概念化」

どのように投資すれば良いのか?その答えは「未来の概念化」に隠されている。

未来の概念化とは、明確な目標や夢を設定し、それを具体的な行動計画に落とし込むこと。単に「成功したい」「豊かになりたい」という抽象的な目標ではなく、具体的なイメージとそれを実現するためのステップを明確にする。このプロセスを経ることで、毎日の行動や選択が未来への「投資」としてどれだけ意味を持つのかを理解し、実践することができるようになる。

未来を掴むための最大の武器は、現在の時間をどれだけ意味のある「投資」として使うか、そしてその「投資」の方向性を「未来の概念化」を通して明確にすることである。

ボクらは毎日、無数の選択を迫られる。その選択の一つ一つが未来の自分を形作る。だからこそ、この瞬間、この今を、未来のための最も価値ある「投資」の時間として捉え、生き抜くことを選ぼう。未来の成功と豊かさは、その選択にかかっているのだ。


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