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025. イノベーションとは、多元多様性が必要不可欠だ

日本は世界で一番成功した社会主義国家です。戦後復興から高度経済成長まで、護送船団方式で国家が企業を全面的にバックアップし、Japan as No.1と言われるまでに成長しました。

もちろん、すべてが破壊された瓦礫の荒野から、ここまで立ち上がった先人たちの血と汗と涙の努力には敬意を払うべきです。

しかし、一億総中流階級が実現した結果「みんな一緒の国」になってしまったのです。

モノがない時代には画一的な金太郎飴な組織が強かった。目指すべき方向が同じで、ただただ突き進む「兵隊」こそ、その組織には必要だったのです。

だから、大企業は新卒一括採用。個性よりも素直さを重視で、優秀な人材を囲い込み。即戦力なスキルよりも、入社後の研修を重視していました。


しかし、現代は変化の激しい時代

資本主義の成熟による消費行動の変化、コンピューターの情報処理能力の向上、インターネットの普及、スマートフォンによる日常的な情報のインプットとアウトプット、そして、アフターコロナ。

不確実な未来はもう誰にも読むことができなくなりました

過去の成功体験にしがみつき、現状維持を志向すれば、それは「真綿に首を絞められた」状態であり、「緩やかな下り坂」で「約束された死」となります。

同じ価値観しかない組織は弱く脆い。これまでの価値観を否定されるような時代の変化が起きている今、どうしていいかわからなくなり、立ち止まるか、パニックやヒステリーを起こすだけになってしまう。

そして、もう死は目前に迫っているのに、傷をなめ合い、競争をしない。それで未来が創れると思っているなら大間違いです。


だから多様性が必要なのです。変化の激しい、昨日の価値観を今日否定される時代において、多様な人材を社内に、少なくとも社外パートナーに確保することが必要となります。

多様性とは表層的な「属性」の話ではなく、多様な価値観を認め合い、それによって補い合う関係のことです。つまり必要なのは多様性よりも、多元性です。

多様な価値観が未来への多様な選択肢をうみます。多様な価値観と価値観がぶつかりあうところに、未来の新たな価値観をうみだす火花が起き、イノベーションへと繋がっていきます


今は「約束された死」の時代であり、「座して死を待つ」時代でもあります。

だからこそ、ダイバシティーによって既存の価値観を否定し、今目の前のレジームを自ら打破し未来を創っていかねばならないのです。

そのために多元多様な価値観で、イノベーションに挑む必要があるのです。

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