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新規事業の「成功確率を上げる」という幻想を打破しよう

✔︎ 成功確率を上げる方法を知っているなら、なぜコンサルタントをしているのか?
✔︎ 失敗確率を下げることが、真の成功への実践的アプローチ
✔︎ 「失敗から学ぶ」ことの本質は再現性のある仕組み化


「成功」は幻想だ

ボクは「新規事業の成功確率を向上させます!」「新規事業の成功をサポートします!」って言ってるコンサルは、全員詐欺師だと思うのです。

本当に成功の秘訣を握っているなら、なぜ彼らは自らスタートアップを立ち上げず、コンサルタントに甘んじているのでしょうか?めちゃくちゃ成功させて、めちゃくちゃ社会をより良くして、めちゃくちゃ金持ちになっていて、コンサルタントなんてやっている時間はないはずではないでしょうか?

成功の確率を上げる方法を知っているのに、それを自分たちの事業に活かさない理由は何なのでしょうか?

これはまるで、「金持ちになる方法を知っている」と言って無知な人から金を巻き上げ、ドバイにとんずらしたネオヒルズ族の詐欺師のようです。

失敗確率を下げることが成功の鍵となる

ボクは、数多くの新規事業やスタートアップに挑戦し、数多くの失敗を経験したからこそ、失敗の法則が見えてきました。プレイヤーとして一流になれなかった自覚があるからこそ、コーチとしての道を選び、そこで一流になろうと邁進しています。

プレイヤーとしての15年、コーチとしての15年を振り返ってみたときに気付いたことがあります。それは、本当のところ、どんな事業も成功するかどうかは、やってみなければわからないということ。

事業創出とは、努力に努力を重ね、最後の最後には時の運に賭けるもの。だからこそ、重要なのは打席に立つ回数です。

そこで事業創出のチームの外部にいるボクらがサポートできるのは、打席に立つ回数を無駄にせずに最大化すること。つまり、「失敗確率を下げる」ことだけなのです。

「失敗から学ぶ」の本質は、「再現性のある仕組み化」

失敗は科学できます。再現性のある仕組み化が可能です。そして同じ轍を踏まないように行動すれば、失敗確率は自ずと下がっていきます。それが「失敗から学ぶ」ということです。

米軍が戦場で落ちた戦闘機を回収する理由は、落ちた戦闘機に空いた穴が致命傷であることを知っているから。それを補強すればより強い戦闘機ができるし、それを敵に知られればより多くの戦闘機が落とされてしまう。

つまりコーチに選ぶなら成功者だけでなく失敗者からも得るべきなのです。成功者の話よりも、失敗者の話から失敗確率を下げるためには、学べることがより多いのだから。

ボクは顧客インタビューをせずにプロダクトを作って失敗した経験があります。だからこそ、顧客インタビューの重要性を強調します。
デスクで長時間悩み、会議室で長時間議論しているだけで何も行動もせずに失敗した経験があります。だからこそ、「行動すること」の重要性を伝えています。
業界を十分に理解せずに事業に参入し、多額の予算を突っ込んで大ゴケしたことがあります。だからこそ、業界の専門家に話を聞くことの重要性を説いています。

ボクがセミナーやメンタリングで「こうすべきだ」と話していることは、すべてボクの経験則から伝えている「失敗の科学」です。再現性があるからこそ避けるべき失敗を伝えています。

「成功」という幻想に惑わされずに邁進しよう

確かに「成功」というキーワードを使えば、引きは強いでしょう。セミナーに人は集まるかもしれないし、営業はしやすいかもしれない。しかし「成功をサポート」は本質的にはできないことは、コンサルタント側も、コンサルタントを使う側も理解すべきです。

新規事業の成功確率を向上させるという幻想を打ち破り、現実的な視点で事業に取り組むことが、ひいては本当の意味での成功へと繋がる道であることを理解して、前へ前へと進んでいきましょう。


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