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「えっ、そんなことしていいの?」上司をマネジメントする3つの意外な方法 ーイシュー・セリングを解説!【後編】


前回のnoteでは、上司マネジメント戦略のうち2つを紹介しました。後編の公開は、いよいよ本題の「イシューセリング」についてまとめていきます!


3.ハーバードビジネスレビューでも紹介された”イシューセリング”という手法


「イシュー・セリング」という言葉は、
始めて聞いた方も多いかもしれません。


イシュー = 課題
セリング = 売り込むこと


と整理すると理解しやすと思います!

具体的には、次の7つの戦術を用いて、ボス(上司)に”イシュー”を”売り込む”交渉術です。

①売り込み方を工夫する
②イシューの枠組みを決める
③感情をマネジメントする
④適切なタイミングをとらえる
⑤他者を巻き込む
⑥組織の決まり事を遵守する
⑦ソリューションを提示する

元々はDutton &. Ashford両氏によって1993年に提唱された概念ですが、2016年にハーバードビジネスレビューで紹介されて有名になりました!

1つずつ簡単に要点をご紹介してきますー

①売り込み方を工夫する

相手(上司)のスタンスを理解し、彼ら/彼女らが説得力を感じるか、または心を動かされるポイントに焦点を当てること。7つの戦術の中で、最も成功との関連性が強かったのは、こちら。相手の目標・価値観・知識はそれぞれ異なるので、これらを知り尽くしたうえで売り込みのメッセージを形作ることが大切!

②イシューの枠組みを決める

イシューが自社の優先事項の中でどこに位置づけられるかの「大局的見地」が大事だよねという視点。経営者は、日々様々なイシューやリスクと隣り合わせです。意思決定の連続で疲れているかもしれません。

そこで、自分が提案するイシューと他のイシューはどのように関連付けられるか、また組織にとってのプロコンを整理して説明できると成功につながるそうです。具体的には、より大きな構想の一部とすることで、小さなイシューを目立たせるような戦略が有効。

前回のnoteで紹介した「アンカリング」が、まさにこの手法ですね。

③感情をマネジメントする

自分の感情を表現してプラスの反応を引き出す以上に、上司の感情的な側面も配慮して提案すること。

意思決定者も、人間です。意見を上げてくる人にネガティブな感情があると察知されたら、その人を「変化を起こす人」ではなく、「愚痴を言う人」とみなす傾向があるそうです。

そう見られないためにも、意思決定者のポジティブな感情を引き出せる努力すべしと書かれています!

④適切なタイミングをとらえる

耳を傾けてもらう最善のタイミングや、トレンドや外部の動きを活かすことができるタイミング、意思決定プロセスの中で自分のイシューを提示する最高のタイミングを見極めること。

私なりの表現に言い換えると、文脈(コンテクスト)作りの大切さだと思います。①や②と似ているのですが、意思決定者の興味関心・社内のトレンドを察知して、「いまならいける!」というタイミングを見定めることって意外と重要ですよね。

⑤他者を巻き込む

イシューの売り込みに協力してくれる人を見つけ、効果的に関与させる方法。また、行く手を阻む存在になりそうな人を説得して支持を得る方法や、日和見主義の人に自分のイシューの重要性を理解させる方法を考えること。

⑥組織の決まり事を遵守する

イシューを売り込む際に正式なアプローチを取るべきか、非公式で個人的なアプローチを取るべきか、あるいは両方を組み合わせるべきかを判断すること。

意思決定者が、判断する時に好むデータの種類、報告の受け方などを見極めて、それらにそったアプローチをとることが大事。

⑦ソリューションを提示する

実現可能なソリューションを提示しているか、または提示していない場合は問題点を強調するだけでなく、ソリューションの発見につながる方法を提案すること​​。

組織として動く以上、何かしらの成果や貢献に紐づく提案である必要がある。「これやりたい」だけではなく、「こうすることで、会社の利益に貢献します!」とか言えるとベスト!


面白法人のカヤックで「社外」人事を務める神谷俊さんの動画わかりやすい

youtubeを見ていたら、オススメ動画があったので貼っておきます!

具体例が豊富でわかりやすいので、このnoteとセットでご覧くださいー


まとめ

自分が決裁する側/モノやサービスを買う側を経験すると、深い共感が湧き上がってきます。なぜなら、何かを提案する時、自分のプランが絶対に良いと信じ込んでいたことに、後から気づくから。

他の方が作成した稟議書を読んだり、提案を受けることで、一方的なストーリーであることに気づかされます。

上司マネジメントの上達のコツは、このような戦略的な思考を学ぶだけではなく、実際に様々な立場を経験することも大切なのかもしれません。それによって、深い共鳴や共感・新たな展望が生まれるのかなって思ってます!

今回は以上です。

ご精読ありがとうございました!!

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