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詩人と身体の〜 三島由紀夫 中上健次 土方巽 吉増剛造


虎ノ門で興味深い体験をした。「ネノネ」という展示企画である。
話を聞いて、吉増剛造が70年代に登場し、疾走し続けた理由を、僕なりに理解できた。小林康夫先生のナビゲートによって、吉増剛造の体、肉体、身体の問題が浮き彫りになる。それは戦後、歴史上稀見るような「フィジカルな表現が極北に向かう」時代が1970年の三島由紀夫の割腹自殺をきっかけに、その後継として現れた何か得体の知れないものである。それはおそらく中上健次を経由して吉増に引き継がれた。

「語弊を恐れずに言えば、僕には肉体がなかった」
と話した彼の苦悩、そして精神の混沌を今やっと理解できる、
彼は何かに生かされている。
そしてそれを今を生きる詩人は引き継がなくてはならない。

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