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Key Takeaway from ASO Conference 2020

■ はじめに
こんにちは!Repro Growth Marketer の稲田宙人(@HirotoInada)です。
このnoteは2020年5月13日に開催された "ASO Conference2020" のイベントレポになります。(多分日本最速・そして日本唯一!)

このnoteでは各セッションの概要のみをまとめてお送りします。
それぞれのセッションの詳細に関しては、以下のマガジンに投稿していきますのでそちらをご覧ください!

ASO Conferenceとは
世界60ヶ国以上から総勢1000名以上が参加する、ASO(アプリストア最適化)のみにトピックを絞った世界最大級のカンファレンス。
今回で3回目の開催を迎え、総勢20名以上のプレゼンターがASOの最前線のノウハウを共有し、熱い議論が交わされ幕を閉じた。

1. Building the Right Dashboard to Measure ASO Impact & Success

最初は、Nadir Garouche(Senior Growth Manager @ Tilting Point) の、ASOの施策効果を正しく測るための指標定義理解とダッシュボードでのモニタリングでの重要性に関してのセッションでカンファレンスは幕を開けました。

iOSアプリの管理画面であるAppStoreConncetでは、2ディメンションまでしかフィルターを絞れないため、独自に生のCSVをエクスポートしてダッシュボードを作成し指標をモニタリングするのは効果的だとNadirは強調しました。

Android編では、リテンションレート・アンインストール率・クラッシュ数がASOに与える影響に関して説明しました。Androidではカウンターメトリックに影響が出るのがiOSと比較して長い傾向があるため、ある程度長期間の推移でASO施策の効果を測るのが重要と彼は言います。

2. Reaching Coherency between ASO , Performance Marketing and Brand

2番目のセッションでは、Natalie Drozd(Marketing Manager @ Hily)が、ブランディングとASO・広告獲得そしてプロダクトの一貫性をどう担保するかに関して講演をしました。

Natalie曰く、各チームの責任範囲とKPIを設定し、それに向けたタスクのリスト化・成果の共有体制を作ることで、チーム一丸となって共通目標に向けてプロダクトをグロースすることができたそうです。

特にASOでは、ブランドカラー・言葉のトンマナなどを広告チームとも連携して一貫性を持たせることで、ブランディングの担保とプロダクト自体の成長にも大きく貢献をしました。

3. Using an NPS to Optimize Your Ratings & Reviews

3番目のセッションは、Alice Muir(Growth Consultant @ Phiture)とAlex Gorius(Senior Growth Consultant @ Phiture)の2人より、アプリ内アンケートを使用したNPS(Net Promoter Score)の計測の有用性に関してでした。

1~10でアプリの推奨度を点数づけするアンケートを無作為に選んだユーザー群に配信することで、アプリの健康状態を測るというものです。
彼らはGoogleDataStudioを用いて、回答をOS・国別などで区切り可視化し、検証を繰り替えすことでSoundcloudアプリにおいて星4から4.5まで上昇させたそうです。

セッションの後半では、アンケートを出す対象ユーザーとタイミング別で、配信対象と効果の二軸でマトリクスを作成しベストな組み合わせを発見した事例が紹介されました。

4. Panel: ASO & Brand

4番目でのセッションでは、Louis Tanguay(App Growth Summit)をモデレーターとして、強いブランド認知度を誇るアプリパブリッシャーがどのように一般検索キーワードと指名検索キーワードの注力バランスをASO戦略上組み込んでいるかに関して4名のパネリストを迎え進行しました。

Catherine Sibirko
(ASO Expert @ Flo Health) 曰く、Floにおいては一般検索キーワードは、ユーザーのアプリ利用目的を把握し、まだアプリを認知していない層に届けるためにASOを戦術として取り入れているそうです。

Ian Irving
(Senior Data Analyst SEO & ASO @ BBC)は、BBCにおいては姉妹コンテンツが多数に及ぶことから、ターゲティングするキーワードはブランドを毀損しないように細心の注意を払っていると言っており、そのせいもありブランドでの流入割合が9割を占め一般検索キーワードでの流入拡大に苦戦をしていると言います。

6. An Open Q&A on the Forces of Organic Uplift

オーガニックアップリフトに焦点を当てた本セッションでは、Gabe Kwakyi(Co-Founder @ Incipia)とMarina Corby(Data Analytics Manager @ Incipia)により、オーガニックアップリフトの概念から影響度を測るためのモデリング設計までを紹介しました。

オーガニックアップリフトには2種類あり、それぞれを測定するために推奨されるモデリングはデータ活用度合いによって変わるという内容であり、セッション後半ではオーガニックアップリフト以外にもアプリローンチ時のグロース戦略策定などまで幅広いトピックに関してライブでの質疑応答が行われました。

7. Panel: Synergies between ASO & Apple Search Ads

続いてのパネルセッションでは、David Llewellyn(Marketing Director, EMEA @ AppsFlyer)をモデレーターとして、ASOとAppleSearchAdsのシナジーに関して討論が交わされました。

パネリスト全員がAppleSearchAdsのデータはASOを行う上で非常に有用であり、キーワード検証だけでなく、スクリーンショットの検証でも活用するべきだという同意しており、セッションの最後には各パネリストがASA運用でありがちな失敗例を挙げていました。

8. The Apple Search Ads Stack: Introducing a cheat-sheet for Running ASA

Andrea Raggi(Apple Search Ads Lead @ Phiture)により紹介されたのが、世界初公開のAppleSearchAdsの運用フレームワーク、その名も"ASA Stack"。

ASA運用を5つの構成要素に分けて、それぞれを最適化することでどんなカテゴリのアプリでも汎用的に成果を出すことができるであろうフレームワークだそうです。
実際のフレームワークに関しては詳細レポートに掲載しております。

9. How We Have Started Our In-House Localization Team for App Store Optimization

VLMediaのSeyma Cam(Product Partnership Specialist)は彼女がどのように34もの言語でローカライズを効率的に行なっているかを紹介。

非ローカライズ・ローカライズでのABテストを効率的に行うため、内製のツールを使用して翻訳の進行状況を管理し、結果としてDL数を大きく伸ばすことに成功したそうです。

10. Automating Localization: Creating a seamless flow for 40+ Languages

Ilia Kukharev(Head of ASO)はAviasalesにおいて、どのように週次サイクルで40言語以上の国でローカライズテストを行なっているかに関して説明しました。

ローカライズ作業を自動化する前は、全業務の15%をそれが占めていたそうですが、自動化したことにより作業時間を1%まで削減でき、結果として他の検証に時間を使うことが可能になりました。

彼がローカライズの自動化に使用しているツールなどに関しては詳細レポートで紹介しているのでそちらをご覧ください。

11. Dealing with False Positive A/B tests Results in Google Play Experiments

AppTweakのSimon Thillay(Head of ASO)はGooglePlayStoreでのABテスト実施の注意点と改善アイデアを紹介しました。

GooglePlayでのABテストを実施する際には、表示されている結果の正しい読み取り方を理解するのが重要であり、その後の対応の仕方に関しても詳しく説明していました。

さらに、セッションの後半では彼が発案したGooglePlayでのABテスト設計を共有し、参加者からは非常に参考になったとの声が多く挙がっていました。
詳しいABテスト設計に関しては詳細レポートをご覧ください。

12. Rating Libraries on Android & iOS

Haystack ReviewsのSebastian Gallese(Founder)は今まで複数のアプリにおいてレビュー投稿を促進するアプリ内メッセージを使用して、評価・レビューを改善してきました。

このセッションでは、彼がAndroidアプリで今まで使用してきたレビュー促進のGithubライブラリーを紹介しておりました。
実際に紹介されたGithubライブラリー例は詳細レポートをご覧ください。



■ 最後に

以上、大盛り上がりのうちに幕を閉じた "ASO Conference2020" の全セッション要約でした!
お時間がある際に興味のあるセッション内容だけでも、詳細レポートに飛んでご覧頂けると非常に嬉しいです!
こういった特定のマーケティング手法のみにトピックを絞ったカンファレンスは密度が濃くて非常に勉強になるなと感じたあっという間の5時間でした!

日本でも似たようなミートアップを開催できるよう企画を進めようと思うので、参加してみたいなと思った方は是非ご連絡頂ければと思います!
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Reproはこの度、ASO(アプリストア最適化)に必要なノウハウと工数をカバーするツール「ASO Insight」をリリースしました。

キーワードを含めてタイトル等をどのように作成するかはマーケターの手作業でしたが、「ASO Insight」では、アプリタイトル等の要素を独自のアルゴリズムに基づき自動生成で生成します。

ASOで数々の実績を出してきたReproのASOエキスパートのノウハウが反映されるアルゴリズムとなっており、プロに運用委託するのと変わらないレベルの提案が得られます。

ASOにかけるリソースやノウハウがないという企業にとっては、非常に有望なサービスとなっています。
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