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【日本最速・唯一の解説記事🔥】CDP(Custom Details Page)とは?活用事例まで完全解説!

■ はじめに
こんにちは!Repro Growth Marketerの稲田宙人(@HirotoInada)です。
今回はGoogleからクローズドで発表された実装予定の新機能”CDP(Custom Details Page)”に関して概要から活用事例まで完全解説をしていきます。
日本にはまだ一切情報がない為、日本最速・唯一の完全解説記事になっています!
実装された場合、広告効果が大きく変わる可能性もある機能になるため、今のうちに情報のキャッチアップをしていくことをオススメします!

1. 機能開発背景と現状の仕様

機能概要の前にそもそもなぜこの機能が開発されることになったかの背景と現状の仕様に関してです。
現状のストアの仕様では、国ごと・言語ごとにしかストア情報を変更することができなくなっています。特にAndroidでは昨年ようやく国別にストア情報を変更することができるようになっており、それまでは言語でしかユーザーに表示するストア情報を出し分けることができない仕様になっていました。

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Source:Google Play Store changes and how they will affect ASO in 2019

現状のこの仕様だとどのような問題が発生し得るかというと…
ユーザーAがある広告で見たキャラクターに惹かれて広告からストアに遷移したものの、実際のストアに表示されているキャラクターは全く違うものでダウンロード率が下がる、というような現象が起き得るんですね。

CDP(Custom Details Page)はそんな悩みを解決するための機能になっています。

2. Custom Details Pageとは?

それでは具体的にどのようなことがCDP機能によりできるようになるのかを見ていきましょう。

■ 概要
CDP機能を使用すると、踏んだ広告によってストア遷移後にユーザーが見るストア情報を変更することができます。仕組みとしては、UACの広告グループを作成して、その広告グループごとに出し分けができるようになるというものです。変更できる要素は以下の2つです。

■ 変更可能要素
・スクリーンショット(1枚目)
・簡単な説明文

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■ 必要情報
CDP機能を使用する際に必要になる情報は以下の通りです。

■ 必要情報
・GooglePlayアプリID
・広告グループID
・キャンペーン対象地域
・キャンペーン対象言語
・アプリカテゴリー
・CDP用プレビュー動画 (YouTube URL)
・CDP用スクリーンショット (YouTube URL)
・簡単な説明文(最大80文字)

旧来通り、地域と言語でのセグメントに加えて、広告グループIDによってストア遷移後のファーストビューを出し分けすることができるようになるわけです。また、CDP用プレビュー動画 が指定できる点にも注目です。

■ 提供開始時期
現時点(2020/6/15)では、一部広告主のみに案内が出てる状態で、いつから・どの地域で使用できるかに関しては明らかになっていません
昨年5月にEAP(Early Access Program)として募集を開始したカスタムリスティング機能(詳しくは後述します)ですが、現時点でも正式提供には至っていない状況を考えると、今回のCDP機能も一定の時間が必要になりそうだなというのが所感です。

3. 活用シーン

では、具体的にCDP機能がどのようなカテゴリでどのように使えるのかを考えていきましょう。僕が考えるCDP機能が活用できるアプリ種類は以下の3種です。

①:個人の嗜好が大きく出るもの
②:コンテンツ系
③:ゲーム

以下それぞれ詳しく見ていきます。

①:個人の嗜好が大きく出るもの
ここでいう嗜好が大きく出るアプリ種とは、旅行高級商材(車や不動産)を指します。どちらの種類も、旅行という行動自体には同質性がありつつも、行き先や宿泊先などに個人の嗜好が色濃く出ているのが分かるかと思います。

例えば旅行アプリなら、通常は山奥の旅館のスクリーンショットを表示しているものを、海辺のホテルの広告をみたユーザーに対しては、海辺のホテルのスクリーンショットをストアで表示することができるわけですね。

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高級商材(車や不動産)も同じような使い方ができます。例えば、あるユーザーがBMWの車の広告を見た場合は、ストア遷移後に表示するスクリーンショットを通常のアウディではなくBMWに変更すると言った使い方になります。

また、上記2種以外で僕が個人的にかなり有効だと感じるのがマッチングアプリです。マッチングアプリでは、通常複数のモデル軸や世界観軸のクリエイティブを使用してABテストを実施することが多いです。
認知に繋がった好みのモデルや世界観がストアまで一貫していることで、ダウンロードされる可能性が高まると言えるでしょう。

②:コンテンツ系
次にコンテンツ系です。特に漫画VODは効果が高くなると考えています。

例えば、VODでいえば以下のような使い方が考えられます。
認知に繋がった作品を強調するようなスクリーンショットをストア遷移後に表示するというものです。この手法は漫画アプリでもそのまま使えるものですね。

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③:ゲーム系
ゲームアプリの場合は、ゲームの中でも以下2種類の活用方法があると考えています。

①:キャラクターもの
②:キャンペーン・シーズンイベントもの

まず、1つ目のキャラクターものは、前述の活用シーンと似ており非常に分かりやすい例です。

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Source:Custom Details Page (CDP) by Google Play. What will it change?

広告でアイアンマンを見たユーザーがストア遷移後にキャプテンアメリカのスクリーンショットを見るよりも、アイアンマンのスクリーンショットを表示した方がダウンロードされやすいのは想像に容易いものかと思います。

次に、2つ目のキャンペーン・シーズンイベントものです。ゲームアプリの悩みとしてよく聞くのが、イベント限定のキャラやステージを常時ストアに表示することが難しいため、広告経由のダウンロード率が低くなりがちというものです。CDP機能であれば、キャンペーンの広告経由のユーザーにだけ広告に関するスクリーンショットを訴求できるので、全体のストア情報を変更することなく、一貫性を保った広告キャンペーンの実施が可能になります。

以上大きく分けて3つが僕が考えるCDP機能の想定活用シーンになります。

4. 真のカスタムリスティングとは?

ここまでCDP機能に関して解説をしてきましたが、CDP機能はあくまでも広告経由ユーザーがストアに遷移した際のファーストビューを出し分けできるに過ぎません。真にユーザーの認知から利用開始までの一貫性を担保するのであれば、CDP機能の利用だけでは不十分と言えるでしょう。本当の意味での一貫性を担保するために活用が可能な手法を2つご紹介します。

■ ①:ディファードディープリンク
まずはディファードディープリンク(Deferred Deeplink)です。ディファードディープリンクは広告と紐づけて使用されるディープリンクの一種で、ユーザーが見た広告に基づいて、利用開始時に遷移させる先を変更することができます。

ディファードディープリンクは特にコンテンツ系で有用で、直近だとTaskeyさんのPeepの事例が効果も出ており非常に分かりやすいです。

このディファードディープリンクとCDP機能を組み合わせるとどのようなことができるかと言うと…

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上図のように、認知から利用開始までがユーザーの行動動機を元にシームレスに繋がり、離脱可能性を最大限下げることができるんですね。
実際にCDP機能が実装されたら、組み合わせて使用しない手は無いと思います。

■ ②:インストールステータス別
こちらの機能も、CDP機能と同じく正式提供待ちのものではありますが、実装された場合大きく広告効果のみならず、オーガニックの成果も上がると考えられる機能です。
前述の通り、既に国・言語でのセグメントは可能になっていますが、こちらに加えてユーザーのインストールステータス別にストア情報の出し分けを行うことができるようになります。インストールステータスとは以下を指します。

①:アプリをインストールしたことが無いユーザー
②:現在アプリをインストールしているユーザー
③:以前アプリを利用していたが現在はアンインストールしているユーザー

特に注目するべきなのは、①と③のユーザーの心理です。どちらもアプリを現在は保持していないという点は共通でも、認知の有無およびストアにアクセスしている時の心理状態も全く異なるものです。例えば、③のユーザーに対しては、旧バージョンからのアップデート内容を訴求したり、「おかえり!」のような再訪を歓迎するかのようなメッセージングが有効になります。
残念ながら、この機能は昨年2019年のGoogleI/Oで発表されましたが、結局現時点では正式提供には至っていない機能になりますが、実装された場合非常に強力である点はお分かり頂けるでしょう。

5. 広告とASOとアプリ内体験

さて、ここまでCDP機能の概要とさらに活用するために有効な手段まで解説してきましたが、ここまで読んで頂くと分かる通り、認知から利用開始までの体験をシームレスに提供するということが非常に重要です。

提供者側からすると、広告・ASO・アプリ内体験はバラバラに施策を実行するため、ついつい部分最適になりがちですが、ユーザーの行動シナリオとしては全てが繋がっているということを再認識する必要があります。
これは、認知から利用開始までのそれぞれのポイントで、ユーザーが行動を起こした理由とその後の行動を促進するメッセージを統一し、期待値を合わせる・超えていくことが重要であるということですね。

この視点を忘れずに施策を実行することで、ユーザーの体験向上・ひいては広告効果の最大化を達成できると考えます。(逆の順番は悪です)

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実装が待ち遠しいCDP機能…また追加情報があれば随時更新していきますね!
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