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Love is Love~サンフランシスコのチャイナタウンの飲茶とマリファナの香り

週末、サンフランシスコへ行った。約20年前にバスでアメリカを横断した時に訪れた街。深夜のターミナルに到着し、構内ベンチで寒さと不安に震えながら朝を待ったのが懐かしい。夜が明け、動き始めたチャイナタウンの露店で頬張った肉まんの温かさと優しさは、胃袋が今でも覚えている。

週末は全米各地でレインボーパレードが行われた。中でもサンフランシスコは全米最大規模だったんじゃないか。20年前の記憶を確かめるように、パレードの熱気と狂騒にあふれる街を歩いた。新たに五感に刻まれたのは、街の至る所で漂うマリファナの甘い匂い。昔来た時の記憶には無い。電車の中でさえ吸ってる人がいるのにびっくり。合法だから問題無いの?祭りだから?都会だから?大都会に威圧されながらその日、2万6千歩歩いた。

人が人を愛する気持ち。どれだけ威圧されようとも、これは止めようが無いんじゃないか。そして、その気持ちが原因で異端であるとみなされ、差別されたり排斥されたりするのはおかしいと思う。誰かが誰かを愛することを制限できないように、私が私であることもまた、誰にも止めることはできない。マリファナの副流煙に燻され、むせながらも、パレードには共感したし、チャイナタウンの飲茶は相変わらず最高に美味しかった。Love is Love.

異端。その基準を決めるのは誰?私が私であるが故に迫害されるようなことがあってはならないし、そのことを根拠に誰かを貶めるようなことを、私はしてはいけない。この街で考えたことを、この街の新たな思い出として、チャイナタウンの飲茶とマリファナの香りと共に、脳裏と胃袋と鼻孔に刻んでおこう。

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威圧してくる都会感を差し引いても、綺麗な街だった。

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