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写真って撮ることよりもセレクトの方が5万倍大切

前回記事で、写真ができるまでのプロセスを最小構成のカメラから考えるということを書いてみましたが、今回はできた後の話。

セレクトの方が大切!?

こんなことを少し前に言っていたのを思い出して、タイトルにしました。
今年あった展示は、撮影よりもセレクトに重点置いてたので半分狂っていたのだと思いますが、5万倍は言い過ぎじゃないと思います。

よい写真が1枚撮れたところで

もちろん、よい写真が撮れるに越したことはない。1枚の優れた写真というものを評価することはできる。
でも、それが例え1枚撮れたとして、仮にそれを見せられてた誰かはどう思うだろうか?
仮に僕が、何の脈絡もなく見せられたら、世辞を返すか、普通に1枚ではよくわからんですな~って返すと思う。だって、1枚じゃどう想像を膨らませても限界がある。作者のイメージを相手に伝えるということを考えたときに写真1枚では足りない。

1枚の写真はただの謎でしかない。

たとえば、美しい肉体美の人物写真があったとして、それ単体では肉体美の写真か?それともこの人物の写真か?はたまた違うテーマで撮られたのか?わかりようがない。作品として伝えたい内容があったとして、1枚では難しい。

タイトルで読み取れる情報量も限られているし、それをステートメントで説明してしまったら、それは写真ではなく、テキストの方が作品だ。
でも、たとえばもう1枚写真があったなら、少なくともその2枚の関係を想像して作品のニュアンスが読み取れるようになる。

じゃあ、たくさんあればいいのかというとそういうわけでもない。
説明的になりすぎてもいけないし、物としてどこまでの量にするのが適当か考える必要がある。

写真はたくさん撮れてしまう

他の作品制作と比べて、写真って物ができるのが他の領域と比較してもかなり早いと思う。
デジタルなら、シャッターを切れば撮れて、後はデータを取り込んでレタッチして後は、媒体に起こすだけでできてしまう。フィルムだって、フィルム現像という処理があるだけだ。

撮れば撮っただけ、いくらでも素材としてできてしまう。
ただ、その全てを絞らず見せても作品とは言えないと思う。

セレクトするために

たくさん撮れてしまった写真たちをどうまとめるのか?
それを考えることが写真制作の重要なところだと思う。

ただ、最初のうちは、5000枚から25枚を選ぶ作業だったのが、長く続けていたり、たくさん撮っていたりすると、分母がデカくなりすぎて参照する作業が大変になる。
さらに、撮り続けると1つのテーマに留まらずに色々なテーマで制作することもある。そうなると作品をどう分類分けするのかというところから始まり、セレクトすることがかなり重要なウエイトを占めるようになってくる。

これが5万倍大切だという所以。

毎回、展示するたびにフィルムをひっくり返して、ひたすらセレクトしています。いい加減いい分類分けを考えないと首がもげる気がします。

とりまZINE作ろ!

セレクトが大切ということだけは伝わってたらいいんですが、じゃあ、どうやってセレクトしたらいいのか?って…

それは自分で考えてください!!
(いや、そこまで突き放したことは言わんけど、)最後は自分なりのセレクト術を模索して欲しい。

ただ、急にセレクトしろって難しいと思うので、とりあえず簡単なZINEを作るところからはじめてみるのがいいかと。自分なりに作るうちに色んな人のZINEや写真集に触れてどんなまとめかたをしているか触れるのがよいと思う。
ぶっちゃけ展示よりZINEを先に作って、それを元に展示組み立てた方がいいと思う。

まとめ

  • 写真は1枚ではただの謎

  • 写真作品の多くは組み合わせることでイメージを伝える

  • 故にセレクト大切!!

  • セレクトは撮影を続ければ続けるほど作業ウエイトが高まる

  • とりあえずZINE作ってセレクトを学ぼう

かなり雑な感じですが、セレクト大切よって伝わればいいな~

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