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何度も再読するだろう、「岩田さん」の珠玉の言葉たち

本稿は光文社のサイト「本がすき。」に11月18日に寄稿したレビューです。編集部のご厚意でnoteにも転載しています。

55歳の若さで亡くなった元任天堂社長、岩田聡氏のインタビューや語録を収集・再構成した本書は、すでに関係各方面から絶賛されている。
私にとっても、現時点で「今年のベストスリー」入り必至のヒットだ。おそらく今後、何度も読み返して、「オールタイムベスト20」の一角を占めることとなるだろう。

『岩田さん』株式会社ほぼ日 ほぼ日刊イトイ新聞/編

白状しておくと、私は任天堂の信者だ。
インベーダーブームの尻尾をリアルタイムで経験した40年来のゲーマーであり、「ゼルダ」の最新作が出れば、対応ハード購入を含めてプレイを半ば自らに義務付けているほどの信者だ。
本書に収録されている、世界最高のゲームクリエイター宮本茂氏と、長年、岩田氏と親交のあった糸井重里氏が思い出を語るインタビュー部分では、おもわず涙があふれた。

そんな「ゲーマー成分」を抜きにしても、この「岩田さん」は稀有な一冊であると強く推したい。感動を薄めたくないのでここでは引用は避けるが、岩田氏の人生観、経営論、ゲームへの情熱、そのすべてに知性と愛情があふれている。

初読の際、「これは」と思う発言に出会うたびに付箋を貼っていったら、2~3ページに1枚というペースになってしまい、「これはどうせ何度も通読する本だ」とマーキングをあきらめたほど金言・名言の宝庫だ。

「まわりの人がしあわせそうな顔をする」「みんながハッピーであることを実現したい」を信条とした稀有な経営者にしてゲームクリエイター、そして何より自身がゲームを愛するゲーマーであった岩田氏の歩みを凝縮した本書。
岩田氏のご冥福を改めてお祈りするとともに、この「語り継がれるべき語録」を残すことに尽力した関係者に謝意を表したい。

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