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#3 「戦う場所」を考えよう



バトルフィールド


軍事的には「バトルフィールド」と言われるらしい。戦う場所をどこに設定するかということだ。

陸なのか、海なのか、空なのか、はたまた仮想空間なのか。

軍の(日本では自衛隊だが)方々は、どのバトルフィールドで、どんな戦いが起こりうるのか、それにどう備えるのか、あれこれ考えている。

第2次世界大戦で、大きな戦艦で撃ち合う戦いが空から艦を攻撃する時代に移り変わり、空をいかに制圧するかが重要になった。その後兵器が通信で制御されるようになると、今度は仮想空間をいかに制するかが焦点になっている。

優秀な武器をそろえても、戦いの場所が変化したら役に立たないかもしれないのだ。

自分のフィールド

バトルフィールドの話にはキャリア形成という観点で2つの示唆がある。

  • 「自分のスキルをどこで発揮するか」(=バトルフィールドの選択)が重要ということ

  • 能力を発揮すべきフィールドは時代とともに変化するということ

キャリアでいうバトルフィールドは、広く見れば業界であり、狭く見れば会社、その中の部署、あるいはプロジェクトだ。どこでなら自分のスキルをより強く発揮できるだろうか?

フィールド選定のポイント

自分のフィールドを見つけ出すために、以下の3点について整理しておこう。

  • 自分にできることを使って、誰に、どんな状態になってもらいたいか(成果)

  • 競合が少ないところはどこか、そこで勝てる理由は何か(勝算)

  • その場所で自分は何を得たいのか(目的)

ここでの「目的」とは、それを完遂することで次にどんなことに発展していくかという展望のイメージだ。

「勝算」は、相対的な強みが発揮できる状況を見つけ出すこと。
例えば「キャリアコンサルタント」といえば国家資格保持者だけで既に6万人の競合がいるわけだが、「『獣医対象の』キャリアコンサルタント」と絞れば極端に競合が減る。
だから「成果」の項で「誰に」と絞ってみるのが、コツのひとつというわけだ。

これらはやりながら分かっていくこともあるので、まずは仮説ベースで考えてみよう。

変化への対応

難しいのはバトルフィールドの変化への対応だ。
いつの間にか求められるスキルセットが変化していることなどよくあることだし、IT技術とともに今後はもっと加速していくだろう。

というわけで、よく言われる「学びなおし」は、これからは必須の行動と考えておこう。
政策、経済動向、社会のニーズ、技術の変化にはチャンスが潜んでいる。
これまで学んできたことがどこに活きそうか、より活かすためにはどんなスキルの追加が必要か、日頃から考えるようにしよう。


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