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2020-8-02 日記. ベンチャー企業の研究者: 私が,やりたい研究を続けるために諦めたこと1

やりたい研究を続けるためにしたことがいくつかある. 今度, その話を大学院生向けにすることがあるので, 1つ1つ言語化していこうと思う. 僕は優秀ではないし, 何もなせてないので悔しいけれど生きていける状態にはあるのでサバイバル術として読んで欲しいと思う.

1つは, やりたい研究を1つだけにしないということだった. 

この理由は, やりたい研究を1つだけにしても自分の実力では望みの研究室に配属されるかどうかわからないからだ. もう1つは, みんなが興味を持つような領域だと, 競争率が高い. あまり最新情報が得られる状況になかった学部時代の私には, 戦略をもって長期的に戦うことが一番大事だった.

そこで, 自分がどんな分野だったらやっていきたいかの広い興味を定義した. そこで興味があったのは, 哲学, 神経科学, 情報科学の3つだった. さらにテーマとしては, 意識研究だったり, 意思決定だったり, 自由意志だったりというテーマに興味があったのでそこと関連しそうな大学院の研究室を選んだ.

しかし, これらの分野をすべてやっていくことはできないし, それぞれの分野には優秀な人たちがいるので勝てないので, 境界領域なら自分も戦えるのではないかと思い戦略を立てた. 

立場でユニークさを示すことだ.

大学院では, 神経科学と情報科学の境界領域であるがやや神経科学よりのシステム神経科学という分野で研究をしていた. 本当は, もう少し意思決定関連の実験がしたかったけれど, 一番その時にインパクトを高めるような結果を追い求めた結果だった.

また, 大学院在学中に, 運よく哲学者の方々とも共同研究をする機会ができて, すでにいくつか論文がアクセプトされている. しかも, 現在も進行中だし, 今の会社でも哲学的な議論をする機会や哲学者の方々と話をする機会があり, かなりエキサイティングな環境になっている.

情報科学については, 同級生だったり, 後輩たちの能力は圧倒的に高く教えてもらうことが多かったけれど, 強化学習にインスパイアされた研究テーマの提案も行うことができて今後はより関わっていけそうだと思っている.

最初は妥協から始まったこともあるけれど, 続けていると遠回りして行き着くこともある.

<続く>


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