2020-7-16 日記. ベンチャー企業の研究者: 私にとって研究は手段であり, 目的は楽しみな世界に貢献すること

僕みたいな研究雑魚の人間がいうべき内容ではないかもしれないが, 5年後, 10年後のために書いておきたい.

26歳の時に, 実験器具が故障してしまい実験が丸一年できなくなった時がある. その時には本当に落ち込んだし, 再びうつ症状に悩んだ. 

その時に参加したサマースクールで今の社長(金井良太CEO)に出会って, 結局4年後に幸いにもその会社にリサーチャーとして入社することになった. 本当に感謝している.

26歳のその出会いの後1年間ぐらいずっと悩んでいたと思う.

自分が本当にしたかったのがこの研究だったのか思い悩んでいた.

自分は, 高校の時に引きこもりになって, うつ状態で睡眠障害も持っていた. 

そこからうつ病に興味があって, うつ病とかその治療薬について研究できないか考えていた. 

大学院時代にやっていた研究は, 確かに抗うつ薬をネズミに投薬したりうつ病モデルのネズミの研究だったり, それに関わるセロトニンという神経修飾物質の研究だった.

これらをまとめないと死ぬに死ねないけど, 正直これらを今後続けても治療には何の役には立たないと思った. じゃ10年, 20年続ければやれるのかと思ったけれど, 正直自分にはそんな根気はないと思ったし, 正直, 薬の研究を眺めていてもそこからブレイクスルーを起こせる立場になれるほど良い位置にいるとは思えなかった.

そこから本当は自分は何をしたかったのかを思い出す作業だった.

10歳の頃に研究者になろうと心に誓ったのだけれど, どうして研究者になりたかったのだろうと思う. 死ぬ前まで学び続けたいとか成長し続けたい, 老いを感じずにいたい. そういう気持ちが前提にあった.

そこで気づいたのは自分にとっては, 研究は手段で, 新しい学びや知らないことを一生学んでいくことが一番大事なのだと, お思い出した.

そして, 自分がしたかったのは, 人が活き活きとする活動することをサポートすることなんだと気づいた. だって, 自分もそうなりたかったから.

だから自分が全く知らない分野について改めて知ろうと思ったし, その分野は, ビジネスと心理学だった. 

実際にビジネスができるわけじゃないので, とりあえず起業家の本を読み漁ったし, CourseraでWhartonスクールのオンラインコースも受講し起業の基礎を学んだし, 無料のエクイティファイナンスのコースも受講した.

そこで得られたことは新鮮だったし, Elon MuskやPeter Thielなどの話を読んでいると心躍るような気持ちになった. 本当に悔しいけれど, 彼らを心から尊敬している.

そして, 心理学では, 人を活き活きさせられるような方法はないのかを調べた.

驚いたのは, 認知行動療法やACTと呼ばれる心理療法が, 効果をあげており治療にも用いられているということだった. 確かに, メタ解析の論文を見ると, 薬と同等並みの結果をあげているものもあって驚いた.

さらに, その時期はポジティブ心理学が流行っていた時期だった. ポジティブ心理学の創始者は, Martin Seligmanで, アメリカ心理学会(APA)の会長も担当したことがある人だった. 彼は, うつ病モデルの最初の提案をしていて, それは学習性無力として有名だった. 学習性無力とは, 何をやってもダメだと一度思ってしまうと, できるような環境になっても何もしなくなってしまう状態のことだ. 彼は動物実験からこの洞察を得たが, のちに教育学の方面で活躍することになった.

実は, 彼のCourseraのコースがあって, ほとんどのものを私が日本語訳をボランティアとして担当した. 数年のうちには学会でお会いして, この話を振りたいと思っている.

これを書くと嫌な人もいるかもしれないけれど, メンタリストDaigoのニコニコ動画やYoutubeはよく見ていて, ところどころが作法がなっていない部分があるけれども, すごいと思っている. 月額でも最低で7000万円以上の動画収入があるみたいで, BtoCビジネスとして唯一無二だと思うし, 扱っている内容も語り口は人を選ぶと思うけれどトークも素晴らしいと思った. 間違いを指摘されたけれど, きちんと謝罪動画をあげていて, 今後の反省も述べているし, きちんとポスドクを監修に入れて対策もとっているので個人的には好感度が高い.

一方で, 私は彼になりたいわけじゃなくって, 科学と技術を利用して人々の役に立ちたいのだと思った.

他にも自然を歩くと良いとか, 運動が最高に脳に良いとかそういう本を読んで見ていて実際にやり始めた.

フルマラソンの距離は, 3回ほど走っているし, 年間で毎年600kmぐらいは走っている. 登山だったり, トレイルランも初めて完走した時の達成感は忘れられないし. 多くの人に運動を勧めようと思っている.

これらの経験があって, テクノロジーと心理学や脳科学にはまだまだ力があるかもと思わせてくれたし, 他の可能性を思い出させてくれた.

結局これらを通して, 新たな枠組みで勝負する方が自分に合っているとわかったので, Tech x Neuroscience x Psychologyとかそういう掛け算で, 新たな挑戦をしたいと思うことになった.

今の社長も, 脳とコンピュータを繋ぐことに強く興味を持っていて, ビジネスをしつつ研究ができる場所を整えており, 心から尊敬しているし, 一緒に研究する中で, 向かう先を共有させてもらっているのはワクワクしている.

個人的には, このnoteは会社の広報の一環として取り組んでいて, もっと会社と社長には, 多方面で知られてほしいと思っている. 

ベンチャーで学びたかったことの中に, ストックオプションなどのエクイティファイナンスや, 上場の仕組みだとかがある. そういったところも, 座学で学んでいたことが, 側で色々見れるは楽しい.

自分はまだ何にも成し遂げられていないし, 悔しいけれど一歩一歩進んでいきたい.


今後, 数年の自分の研究以外での目標は, 

1. メンタルヘルス系のビジネスで副業して, 大きくできるか試行錯誤するとか

2. 自分の仲間を作る

3. オンラインコミュニティを大きくする

とかこれら3つになってくると思う.

すでに, 3つでもとっかかりができ始めているので, やりたいことをやり尽くそうと思っている.

楽しみな世界って良いなと思っている. 失敗したって, 成功したって, 未経験だって, 何か見えてきた, わかってきた感覚っていつも好きだ. まだたくさん知らないことがある. それが経験できないような境遇にある人たちを, エンパワーしてみたいという気持ちがある.

楽しみな世界を作っていきたい. そうやって自分の好奇心を活かしたい.

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