レトロ街で味わう、バナナの香りとビールの苦み……「プリンセスピピ門司港」のバナナビア
関門海峡の港街、門司。
明治初期に開港して以来、北九州の重要な貿易港として栄え、今なお残る近代期の建築群が醸すレトロな街並みは、「門司港レトロ」と呼ばれる観光スポットとして知られています。
ちなみに門司港の名物は焼きカレー。
先日、門司を訪れた際も門司港駅周辺にはそれぞれ焼きカレー屋さんが並んでいたのですが、この時の私は残念ながら夕食を終えた後。
夜が更けていたこともあり、生ビールの一杯でも飲みたいなぁと思って駅前の通りを歩いていたら、とあるお店のメニューに目が留まりました。
ば、バナナビア……?
甘いバナナと苦いビールの組み合わせ……味の想像がつきません。
お店の名は「プリンセスピピ門司港」さん。
焼きカレーの人気店らしく、ラストオーダー前にもかかわらずお店の前には行列が。
店員さんに今から順番待ちに加わることが可能か尋ねますが、やはり今いるお客さんで今日は終了とのこと。
しかし残念がる私の、
「そうですか、ビールがどんな味か気になっていたので」
その一言に、途端にパッと顔を明るくする店員さん。
「あ、ビールならテイクアウトできますよ!」
まじか!
お店の前にはテイクアウト用のカウンターも併設されていたのです。
顔と一緒に明るくなった声でオーダーすると、手早くビールが注がれ、カップにシールをペタリ。
店員さんの最高の笑顔とともに提供されたのが、こちらの一杯
せっかくなので門司港駅前の広場に向かい……
歴史あるレトロ建築を肴にぐびり!
……
…………
………………!!!!
ええと、
感想ですが、
文字通り、何も言えなかったんです。
初めてです。
ビールを飲み込んだ瞬間、息も呑んだのは。
そのくらい、おいしかった。
ビールの口当たりと苦みの次にやってきたのは、はちみちを思わせるたっぷりの甘みとバナナの香り。
苦みと甘みが舌の上で手を組み、足を交差し、見事な夜の舞踏会を繰り広げながら喉を駆けおりていきました。
子どもの頃に読んだ『ハリー・ポッター』に、「バタービール」という飲み物があって。
キャラクターたちが幸せそうに飲む様子や、「バター」と「ビール」の響きに、いったいどんな味なんだろうと想像が尽きなかったけど。
子どもの頃に憧れたバタービールって、きっとこんな味だったのかもしれない。
ファンタジーが現実になった味。
それが、プリンセスピピ門司港さんのバナナビア。
あっという間に飲み干しました。
ごちそうさま。
ちなみにバナナビアはプリンセスピピ門司港さんの登録商標で、こちらのお店でしか味わえないとのこと。
(お酒が苦手な方のために、ノンアルコール版もあるみたいです)
店内メニューにバナナビアの「タワービール」があるのもチェック済み。
絶対また飲みに行こう。
その時は焼きカレーもいただこう。
次回、門司を訪れる時が楽しみです。
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