ウルトラマンの店でメフィラスしてきた(浅草一文本店)
こんにちは、結城弘です。
今年はあまり映画館に足を運べなかったのですが、その中でも特に印象に残った映画があります。
それは『シン・ウルトラマン』
初代テレビシリーズを観た記憶は一切ないのに、物心ついた頃から自分の周りにはウルトラマン、ゼットン、バルタン、レッドキングなどの人形があふれていて、とても身近な存在でした。
保育園に通っていた頃、登園した後は毎日のように職員室に行き、ペン立てにあったボールペンを引き抜いてベータカプセルの変身シーンを真似したことは今でも憶えています。
いや、今思えばよく保育士さんも付き合ってくれたな。感謝です。
とにかく子供の頃の私にとって、ヒーローといえばウルトラマンでした。
そして今年公開された『シン・ウルトラマン』。
内容を簡潔にまとめると、「とにかくウルトラマンが格好よくて美しい」でした。
エモさとか葛藤とかややこしいのはいらねぇ、ウルトラマンがひたすら怪獣や星人と戦うというシンプルなストーリーがハマり、気づけば再び劇場に足を運んでいました。
先日Amazonプライムでも配信が始まり、円盤が出るまで視聴を我慢しようと思っていましたが、結局観ちゃいました。
さて、そんな『シン・ウルトラマン』の中で、特にお気に入りのシーンがあります。
それはウルトラマンとメフィラスが居酒屋で語らうシーン
展開もシュールながら、形は歪んでいるかもだけど人類や人類の文化を愛していることが伝わってくるメフィラスの言動、日本酒をあおるウルトラマンの男。外星人、めっちゃ居酒屋堪能しとるやん。
もうこのシーンを一発で気に入って、舞台のお店を調べたところ、すぐに発見できました。
お店は、東京都の浅草一文さん本店
これは行きたいなーと思いつつも自分は関西在住。しかもお店はシン・ウルトラマン効果で当時はなかなか予約が取りづらかったそう。
まぁ、チャンスがあれば行ってみますか程度に思っていました。
で、先日そのチャンスが来ました。所用で東京に行くことになったのです。
行程的に一文さんに寄れるかどうかわからなかったので予約はしてなかったのですが、当日になりどうやら行けそうだとなり、ダメ元で予約の電話をかけてみました。
私「あの……、今日○○時から予約できますか?」
一文さん「○○時ですか……確認してみますね」
私(ああ、ダメそうな流れかな)
一文さん「お待たせしました、大丈夫です」
私「あ、そうですか! ありがとうございます」
ひとまず予約が取れたことに歓喜する私。希望はウルトラマンとメフィラスが座ったカウンター席だけど、それは贅沢だろうなーと思っていたら、
一文さん「カウンター席のご案内になります」
私「!!??」
え、信じられない。まさか、これは、ワンチャンあるかも……
半信半疑のまま電車を乗り継いで浅草に向かい、そして浅草一文さん本店に到着。
レトロ建築好きとしては、もう外観から素敵。
緊張しつつお店に入ると、カウンター席に案内されて、着席
……いや、ここめっちゃメフィラス席やん!
この時は正直確証はなかったのですが、後にプライムビデオで見直すとやっぱりメフィラス席。
ここで山本耕史さんが「ベストな選択だ」とか「割り勘でいいか」とか台詞を吐いたのか…
信じられない幸運に、当時の私は「ここって本当にウルトラマンの店だよな?」と動揺。
着席してからスマホで何度も聖地の情報を再確認しつつ、それでもあまりの幸運に不安をぬぐえなかった私、きょどりつつ視線をあげると、あるものを目にしました。
厨房の奥にあるSSSPのロゴと、フィギュアを見てようやく確信しました。
「あ、ここウルトラマンの店やん」
夢中になって写真を撮っていると、私の隣の席に一名様がご来店。その方が私の姿を見て一言、
「もしかしてウルトラマン目当てで来られたんですか?」
「はい。もしかして、あなたも……?」
「はい」
その瞬間、「デュフフフ」と笑いあう私たち
謎の連帯感、そして、友情。が生まれた瞬間でした。
それはさておきここは居酒屋。もちろんお酒や料理を楽しまなければいけません。私はひとまず土地のお酒を注文し、食べ物はどうするかと悩む。
メニューを見ると、気になる食べ物を頼むと結構な金額になりそうなので、無難に一、二品済ませようかと妥協を検討。
……いや、ここまで来て妥協はないだろう。
今まで節約志向だった私。でもこういう場面こそお金を使う時。
お酒がまわっていたこともあって、予算を気にせず気になったものをどんどん注文することにしました。
そして、どーん
景気づけに刺身盛り合わせを注文。
こはだや太刀魚など、普段口にしない魚たち。
特に気に入ったのは太刀魚。身がこりこりと短冊状にほぐれ、歯ごたえが心地よく、おいしい。中落まぐろもこはだもしっかり旨味を感じました。
今まで出会ったことのない味に調子が出てきた私はどんどん気になる食べ物を注文。
その一つが「くじらの煮込み」
くじらはクセが強いイメージで迷っていたのですが、どうせなら普段食わないものを食べたれと注文、そしてぱくりと一口。
……めっちゃ甘くておいしい!!
くじらの臭みは一切感じない。むしろ巧みな味付けでくじらのクセをすべて旨味に転化した、くさみを強みに変えた一品。
ただでさえうまい鯨肉を楽しんでいるうちに、何気なくエリンギのようなものを口に含む。……なにこれ、とろ甘!
今まで味わったことのない味に、店員さんに「これはなんですか?」と確認。今食べたのはくじらのベーコンだそう。
もうあらたかおいしいもんは食べ尽くしたなと、どこか達観ぎみだった私。
ベーコンを味わいながらしみじみ思いました。
「まだまだ世の中には自分の知らない食べ物があるんだなぁ」
この先も新鮮な体験をいくらでもできると、嬉しく思いました。
同時に注文した、メバチマグロの串かつ。あっさりとしたメンチカツといった感じで、こちらもとても美味しかったです。
料理を堪能し、隣の方より先に会計を済ませることになった私。
迷いましたが、勇気を出して隣の方に言ってみました。
「割り勘でいいですか?」
一瞬の間の後、軽快に笑ってくださったお隣さん。
しばらく二人で爆笑してました。
お会計もそれほど高額ではなく、むしろこの日の経験を思えば安いくらい。
ああ、とても楽しい時間だったなぁ…
東京に行ったらまた寄りたい。素敵なお店でした。
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ここまで読んでいただきありがとうございました。
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