デンマークで、日本式OJT計画進行中〜!!
昨年夏、僕のチームにジュニアポジションでソフトウェア開発者が加わりました。
彼は大学を卒業したばかりのいわゆる新卒若手。
以前、👇の記事でも紹介したように、実はジョブ型雇用が当たり前のデンマークでは、新卒採用は珍しかったりします。
だから僕の同僚も上司も、当初は経験者採用が当然でしょ!って感じでした。
でも、経験豊かなソフトウェア開発者の採用って結構ムズカシイのです。
まず優秀な人材は引く手数多なので相場が高い💰
それに、馴染みがない「精子バンク」よりも他のIT企業や有名企業の方が魅力的なので、僕たちの募集に対して優秀な人材はあまり応じてくれません >_<
だから僕が推したのは、あえての「新卒採用」
新卒は教育や指導が必要かもしれませんが、伸びしろある優秀な若手をゲットできる可能性が非常に高い!
しかも、新卒採用の給料は比較的安価です。(それでも物価水準が高いデンマークの新卒ソフトウェア開発者の年収は900〜1000万円。円安効果で嵩上げされていますが、日本に比べるとかなり高い印象です)
というわけで、僕がメンターをするからと同僚と上司を説得し、対象を新卒に切り替えて採用したのが、冒頭に紹介した若手くんです。
👇は採用の時に書いた記事〜。
さて、せっかくメンタリングするならと思い、めっちゃ日本的なOJT (On-the-job Training)を、ここデンマークでやってみました。
デンマークではOJTのようなものはない
遠い昔、僕が新人だった頃、人事から「育成計画書」というものを渡され、先輩OJTと一緒に作成した上で、数ヶ月ごとに進捗を報告せよ!みたいなものがありました。
教育や指導に時間を割かないデンマークでは、そのようなものはありません。
最初にちょこっと引き継ぎとか説明がありますが、いきなり仕事が振られて「やり方や進め方は自分で考えてね」というのが普通。
だから、そもそも概念として「育成計画」みたいなものが無いと言っても過言ではないかも (笑)
でも、今回はきちんと育成する前提で新人若手を採用したので、きちんとしたOJT育成計画を作ってみました〜。
業務内容を見える化すると新しい仕事を振りやすい
さすがに日本で使っていた計画書はまどろっこしいので、新人くんとおしゃべりをしながら、半年先までの予定をメモ書きレベルで書き出してみました。
携わることになるプロジェクト
プロジェクトの中で担って欲しい業務
そこで学んで欲しいスキルや知識
可能であればストレッチしてチャレンジして欲しいこと
日々発生する追加的な雑務(バグ調査とかちょっとした技術調査とか)
こうして紙に業務内容を書き出していくと、新人くんの好奇心を刺激するよう。
こういう事もやってみたい、あれもやってみたい、と言ってくれるので、新しい仕事を振りやすくなりました。(ここは日本の新人さんよりもアグレッシブさを感じます)
成長やスキルアップが実感できる
「どういうスキルや経験を学んで欲しいか」という点を、計画書に盛り込んでいるので、新人くんにとっては、どういうステップを踏まえて自分がスキルアップできるのかが見えて安心するというのもメリットのよう。
また実際に仕事を進めていくと、計画書で挙げた内容を学んでいくので、自分自身の達成レベルを実感できる点も嬉しいようです。
上司や同僚も喜ぶ
なにより嬉しいのは、上司や同僚が喜んでいる事!
先日、上司からのフィードバックがあったのですが、新人くんが順調にスキルアップしている点、プロジェクトで重要な仕事をこなしている点について、「I really appreciate it (とても感謝してるよ)」と誉められちゃいました。
特に育成計画に関しては、「彼(新人くん)と1-on-1をしたら、今後はこういう仕事をやってみたい、こういうところでも活躍したい、と先を見据えて話をしてくれるからイイねぇ」と感心。
というわけで、新人くんがメンバーに加わって8ヶ月、あえて新卒採用したことについては誰も後悔していないよう。
現在、日本式OJT計画は順調です✌️
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