「スキーマ療法⑫損害や疾病に対する脆弱性」を複雑性PTSD/ボーダーライン・パーソナリティー症の目線から説明してみた
18種類のスキーマの7つ目は、
「損害や疾病に対する脆弱性スキーマ」です。
このスキーマを獲得してしまった原因は
「依存/無能スキーマ」と同じです。
特徴は、
⒈いつ災害が起きるか心配しながら生きている
⒉ひどい事が自分に起きると信じて生きている
⒊病気・自然災害・犯罪被害・交通事故・破産・発狂など恐れている
⒋ひどい事が起きた時、自分はそれを防ぐことができないと信じる
⒌恐れているのは「災難」で、日常生活の不安は少ない
このスキーマを持つ人がストレスに対処する行動は、
①様々な恐怖症(病気不安・潔癖症・雷恐怖等)を併発する
②恐怖症の為に飲む抗不安薬に依存する
③恐怖症をやわらげる為、迷信的思考に頼る
④強迫的行動に頼る(不吉な番号など)
⑤安全な人、災害用品、薬に頼る
⑥大災害を避ける為、呪術的な思考や儀式を繰り返す
⑦逆に無謀で危険な行為にあえて飛び込む
治療目標は、
⑴幼少期の体験から、どのようにパターン化されたのか振り返る
⑵このスキーマがどれほど人生の邪魔になっているかを知る
⑶このまま恐怖症生活を続けるとどうなるか検討する
⑷このスキーマを修復すれば「もっと充実した人生を送れるかもしれない」
と考えてみる
⑸自己探検の機会を失い続けるより、挑戦する人生を選ぶと決める
恐怖症の為、どこにも行けない、外食もできない、
災害が起きてもいいようにいつも大きな荷物を持ち歩くとか、
やたら数字にこだわって行動制限されてしまう等でしょうか。
ルーティンばかり増えてしまいクタクタになっては、
意味がありません。
お読みいただきありがとうございました。
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