見出し画像

6月議会の一般質問(その3)。「公民館の将来と改善すべき課題」について。

 名取市議会議員のさいひろみです。

 6月議会の一般質問の報告(概要)その3です。

 3つ目は、増田西地区の人口増加と公民館の問題、図書館・増田公民館の障がい者・高齢者向けの駐車場が使いにくいので改善を、です。
 まとめて公民館の問題としています。

◇増田西公民館の将来のこと

 増田西地区ですが、今後は区画整理事業が進むので、人口の増加が予想されています。というか確実に増えます。
 現在の地区人口は約11,000人で、予想としては約13,000人になるとのこと。2,000人増えます
 ざっくりとこんな資料を手元に準備していたのでした。(適当にエクセルで作った)

20210708_亘名共衛総第279号「新一般廃棄物最終処分場施設建設に伴う用地の選定について(依頼)」_1

 地区人口と、公民館の延べ床面積の比率です。1㎡に何人が入るのかっていうイメージです。

 こうすると一番狭いのが下増田公民館で、次が館腰、そして増田西と続きます。
 下増田公民館は、美田園地区の人口の増加もあり、移転建て替えが決まっています。そして、人口が増えるのか確実な増田西地区も、ほぼ同じようなことになりそうなのです。
 下増田公民館のように、人口が増えきってからでは無く、予想される今から手を打っておくべきと考えて質問したのでした。

◇ 質問と答弁(概要)

1)区画整理事業により増田西地区の住民の大幅増加が見込まれるが、現在の増田西公民館の施設規模で対応できるのか。今後の利用者増加にどう対応するかの考えを明らかにすべき。

答弁:昭和60年3月の増田西公民館開館当時の地区人口は、約9,100人だったが、令和3年5月末現在、約11,000人となり、開館当時から約2割の増加となった。
 また、この先10年ほどは、既存市街地の隣接区域における一部市街地拡大の計画人口も含め、約13,000人まで増加すると推測している。
 現状、増田西公民館では、施設利用の申込受付時期に合わせ、事前に各団体から希望日を聴取して調整を図り、公民館利用に混乱が生じないよう努めている。
 この手法により、当面の間は人口増加への対応は可能であるが、今後も増田西地区の人口動態や公民館利用者数の推移など把握しながら、施設の改築又は改修、その時期や規模等を十分に調査・研究したい

 ほぼ、調べた内容と同じ答弁でした。どちらかというとハード面の答弁ですね。
 また、この件に関しては地域の方からは、別な側面(ソフト面)での意見もいただいていたので再質問で取り上げました。

Q:会計年度任用職員制度を導入したため、館長制度が変わっている。
 以前のように地域から選ぶのではなく、市の職員になったため、地域との結びつきが薄まったのではないか、という声がある。
 将来にわたって人口が増えたり、この先1~2年の中で人が増えていく中で、地域と公民館の結びつきが薄まることにならないのか、という声を受けた。この声をどのように受け止めるか。

A:指摘があった「館長制度が変わることで、地域との結びつきが」ということは、実は私(=教育長)も会計年度任用職員制度になり、公民館の館長が従来の原則として地域の中から選ばれていたことが変わることで、地域とのつながりが希薄になるのでは、という心配を持っていた。
 まだ切り替わったばかりなので、実感としては、はっきり掴めてないところがある
 以前から館長制度が変わるということは、教育委員会でも各公民館でもわかっていたし、新しい職員制度を考える時にどうやって地域との結びつきを強固にしていくかということも、いろいろ検討している。
 今後、今ご指摘いただいたような懸念や声が出ないように、なお努めたい。

 名取市では昔の役場の名残りで、公民館が地域や社会教育の拠点になっているところがあります。
 ハード面、ソフト面、どちらも地域の心配事については常につかんでいきたいところです。

◇増田公民館の駐車場の問題

 増田公民館は、名取市図書館との複合施設として2018(平成30)年12月に開館しました。
 図書館とも合わせて、利用者は増えています。
 が、障がい者向けの駐車場は、入口付近に1か所のみです。

画像2

  位置もイマイチで、道路に面した敷地の角部で、近くに電柱もあってホントにイマイチなのです。

 このため、利用されている方から、道路を挟んだ名取駅東口駐車場と利用券を共通化できないのか、という要望を受けていました。

2)障がい者・高齢者には、名取市図書館・増田公民館の駐車場が使いにくい。名取駅東口駅前駐車場も利用可能とし、その際の料金の無料化や軽減策を検討すべき。

 駅前駐車場は土木課なので市長が、図書館・公民館は教育委員会なので教育長が答弁です。

答弁(市長):駅前広場と一体的に整備した駐車場は、駅の送迎や切符の購入等、短時間での利用を想定し、料金の設定も30分以内を無料としている。
 駅前複合ビルの供用開始以来、名取駅東口駅前広場駐車場の30分以内の利用が急増しており、今後さらに特定の利用者に料金の無料化や軽減策を行うと、長時間駐車の増加により駅利用者が駐車場を利用できず、路上駐車の増加が想定されるため、料金の無料化や軽減策は考えていない。
 図書館及び増田公民館を利用する障がい者と高齢者の駐車場の確保は、別途検討すべきものである。
答弁(教育長):現在、図書館及び増田公民館利用者用の駐車場は、立体駐車場の第1駐車場に45台、第3駐車場に26台のほか、名取駅前ビル北棟1階入り口付近に身障者用駐車場が1台確保している。
 先ほどの市長答弁にもあるが、名取駅東口駅前広場駐車場は、駅利用者を想定した駐車場のため、基本的には、現状の図書館・増田公民館駐車場を有効に活用しながら対応したい。
 具体的には、名取駅前ビル北棟1階入り口付近に、更に台数を確保するといった方法も考えらるが、この場合、駅前ビルを管理する管理組合との協議が必要な案件となるため、今後話し合いを進めたい。

 以下、再質問です。(同時に2人に再質問となります)

Q(市長に対して):別途検討とは、どういった形なのか。

Q(教育長に対して):駅前の管理者管理組合へ話をするとのことだが、どういった日程感なのか。

A(市長):教育長の答弁にもあったが、複合ビルの南側入り口付近にスペースがある。ペデストリアンデッキの下のスペースを活用して、障害者用の駐車場等を整備することが可能かどうか、前提として管理組合との話し合いが必要になるが、話し合いを通じて検討をしたい。
A(教育長):今回、指摘のあった障がい者あるいは高齢者用の駐車場が1台だけという現状を、私も利用者数から見て、十分ではなかったことを反省をしている。
 具体的には、早急に進めたいが、相手があることなので具体的にスムーズに話が進むかどうかもあるが、年度内には少なくとも方向性を利用者に示せるように話を早急に進めたい

 教育委員会も利用者数の見通しの甘さを認めましたし、年内には、何らかの方向性が出そうです。まずは良かった。

 最後に答弁無しで、名取駅東口駅前広場駐車場にある障がい者向けスペースの使い勝手の悪さを改善するように訴えました。

画像3

 入場・発券ゲートのすぐ隣りに駐車スペースがあるんです。(もう1ヶ所は、駅側にあってスペースに余裕がある)

画像4

 こちら側は、入場してから切り返しなどをしないと使えないのです。運転手が車いす使用者だと、頭から停めないと降りられない=このスペース間で180度ターンができるのか?ということ。普通に使い勝手が悪すぎです。
 こちらについても、改善を求めました。

◇まとめ

 不便という声を聞いての質問でした。
 本当であれば、設計が説明された段階、供用開始の段階で気づけば良かったと考えています。

 市の単独の施設ではないので、時間はかかりそうですが、方向性を出すとのことで、注視していきましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?