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笑うと寿命は延びる

今日のおすすめの一冊は、内藤誼人氏の『心理学ベスト100』(総合法令出版)です。その中から「年を取るのも悪くない」という題でブログを書きました。

本書の中に「笑うと寿命は延びる」という興味深い一節がありました。

「笑う門には福来る」という言葉があります。いつも笑っている人のところには、幸運なことがどんどん起きるという意味です。「そんなの単なる迷信だよ、バカらしい......」と思う人がいるかもしれませんが、いやいや、そんなこともありません。

古くからの言い伝えの中には、科学的な研究によっても、その真実性が裏づけられるものが少なくないのです。 では、笑っているとどのような幸運があるのかというと、「寿命が延びる」ということを挙 げることができるでしょう。

長生きができることは、誰にとっても嬉しいことでしょうから、いつでも笑顔でいることはとても大切なことだといえます。長生きしたければ、とにかく笑うこと。しかも、できれば声を出して、呵々大笑(かかたいしょう)するのがよいですね。そうすれば、誰でも寿命を延ばすことができるのです。 

アメリカのウェイン州立大学のアーネスト・アベルは、『ベースボール・レジスター』という本(選手名鑑の一種)に載せられているメジャーリーガーのうちで、すでに亡くなっている選手の生前の写真を230名選んで、彼らの寿命を調べてみました。

アベルは、それぞれの写真の選手を、「笑顔なし」「口元だけ笑顔」「歯を見せた大きな笑顔」の3つの段階にわけて、それぞれの平均寿命を調べてみたのです。 

1.笑顔なし(63名)→寿命(72.9歳) 
2.口元だけ笑顔(64名)→寿命(75.0歳) 
3.歯を見せた笑顔(23名)→寿命(79.9歳) 

すると、明らかに、笑顔を大きく見せるほど、寿命も長くなっている ことがわかりました。まったく笑わない人と、歯を見せて笑う人には、なんと寿命に7年もの開きがあることもわかりました。

 笑顔は、明らかに長生きに関連しているといえるでしょう。 長生きをするために、毎日サプリメントを飲んだり、定期的に健康診断を受けたりしている人は少なくないと思います。 しかし、そういう努力をする人でも、「長生きするために、いつでも笑顔を見せよう」という努力をしている人は、なかなかいません。

効果だけでいえば、笑顔を作るだけでかなりの長生き効果が期待できるのに、なぜか誰もそれをやらないのです。どうせやるのなら、笑顔の努力もぜひ付け加えてほしいものです。 普段から、ニコニコした笑顔を作る訓練をしていると、寿命が延びるだけでなく、周囲の人 たちとの関係もよくなりますし、仕事もうまくいくようになるでしょう。いろいろとよいことが起きるようになります。

本書の中に「笑顔」についてもう一つ興味深い記事があった。

1992年のバルセロナ・オリンピックに出場し、金メダルを受賞した男女22名の表情を分析した。笑顔が単純に嬉しさの感情であれば、金メダルを取った人は、「表彰台でメダルを受け取る時」は、笑顔を見せるが、「表彰台に上がる前」や、「国旗が掲揚され、国歌斉唱の時」は笑顔はなかったという。

また、メダリストが雑誌やテレビの取材を受けるときも、カメラを向けられると選手たちはとびっきりの笑顔を見せるが、そうでないときは笑わない。

つまり、笑顔を見せるのは、社会的な行為なのであって、本人の感情だけで生起するものではなく、目の前に他の人がいるから、私たちは笑うということ。

相手を喜ばせたり、自分の嬉しい気持ちをあらわすために我々は笑顔を出すということだ。つまり、笑顔は社交の側面もあると同時に、笑おうとする意思も必要である、ということ。もちろん、気の置けない仲間と談笑していて大笑いするというのも、大事なことなのは言うまでもない。

笑いの多い人生でありたい。

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