見出し画像

激しい運動は身体にかえって悪い

今日のおすすめの一冊は、苫米地英人(とまべち)氏の『15歳若返る脳の磨きかた』’フォレスト出版)です。その中から「脳の若さを保つには」という題でブログを書きました。

本書の中に「激しい運動は身体にかえって悪い」という興味深い文章がありました。

このところ運動は身体にいいという考え方は、すっかり下火になっています。ご存知のように、激しい運動は身体にかえって悪く、ゆっくり行う運動は身体にいいというのが正解です。ゆっくりと散歩したり、身体の曲げ伸ばしや柔軟体操をしたりを毎日つづけることが健康増進につながります。 

その証拠に、運動選手はみな短命です。 たとえば、格闘技の選手で、私は長生きした人を知りません。 激しいコンタクトを常とする格闘家が例外というならば、陸上の選手はどうでしょうか。 陸上選手の大半は、30代半ばくらいになると、男女ともにびっくりするほど老けて見えます。 

ひとつには、屋外の練習でつねに強い紫外線にさらされつづけ、その紫外線が皮膚の老化を早める、という理由があるでしょう。たとえ練習のさいに日焼け止めクリームを塗るとしても、選手たちの紫外線の被曝量は私たちと比べ物にならないほど多いと思います。 

また、練習で大量の酸素を消費するため、フリーラジカルや活性酸素が細胞を損傷し、新陳代謝がうまくいかなくなるという理由もあると思います。 ただ、私がそれ以上に問題だと思うのは、細胞が再生されなくなることです。

運動によって肉離れや筋肉痛をくり返し、再生回数の限界に向かって細胞破壊をつづけていけば、老化も死期も早まらないはずがありません。60年かけて破壊する細胞を30年で破壊してしまえば、30歳なのに60歳に見えるような感じになって当然でしょう。 

その点、ヨーガ行者は若いころから修行の道に入り、人生で激しい運動をすること はほとんどありません。 そもそもヨーガというのは、ゆっくりと身体を動かしてポーズをとることがすべての基本になっています。

本物のヨーガを始めると、初心のうちは、長時間の瞑想修行に耐えうる健康な身体をつくる目的で、いろいろなポーズをつくる練習をします。最終的に瞑想を目的にしていますから、そもそも激しい運動が入り込む余地はないのです。 したがって、ヨーガ行者たちは、若いころからゆっくりとした運動ばかりしています。

また、ヨーガには片側だけの動きというものはありません。必ず身体の左右を均等に使い、動かします。これは中国の太極拳にもつながる、東洋的な身体運動の思想です。欧米には、こうした考え方の運動はありません。ヨーガ行者たちの長生きは、私はこうしたゆっくりとした運動にも大きな理由があると考えています。

近代のスポーツは片側だけを使うものばかりだ。野球やゴルフ、テニス、卓球、バドミントンなど利き腕を使い、片側だけを鍛えるため、身体も故障しやすくなる。道具を使うスポーツはほとんどが片側だけになってしまう。

身体の全体を使い、しかもゆったりとした動きである太極拳と同様に、身体にいい運動は、ウオーキングだといわれる。額にうっすら汗をかくくらいの早歩きがいい。

適度なゆったりとした運動を心がけ、長生きを目指したい。

今日のブログはこちらから☞人の心に灯をともす


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?