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なぜ自己紹介というものは

自己紹介というと大抵の場合、就いている職業について話す人が多い。
それは常識のような感じすらします。
でも私はいつも不思議に思います。
緊張することもあります。
そういう人は他人に対して普段から「この人は何ができるのか」「どんな価値があるのか」を知りたい、知られたいというふうに思っているのか、などと考えて身構えてしまいます。
それでも、仕事をする上であればそれは大切なことなんだろうなと、ぼんやりとですがわかります。

自分について書くというのは簡単なようでいて難しい、と書くのは簡単ですが、実際に書こうとすると本当に難しい。

難しいことはインターネットで検索するという現代の常識に習ってみましたら、以下。

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面接対策しかでてきませんでした。
仕方がないので、なんとか自分で捻り出してみます。



高校3年生のころ、ずっと無断欠席を繰り返していた。
どちらかというと友達も多いほうだったし、虐めとか何か問題ががあったわけではない。
学校が遠く、通学が面倒だったから行かなくなったのが理由だ。
往復自転車で2時間。
田舎だったので電車とかはない。
唯一バスはあったが、片道850円。
自転車しかない。
雪が降った日なんかは悲惨だった。
自転車を押しながら雪道を歩き、学校にたどり着いたら昼休みということもあった。
夏は暑過ぎてバカらしくなり学校へは行かず、友達を誘って通学路の途中にあった川に入って遊び、どこからか入手したビールを飲んで昼寝して帰った。
同級生のなかには山道を越えて片道2時間弱の強者もいたから、私は恵まれているほうだろう。
それでも行かなくなったのは単純に私がぐうたらな高校生だったからだ。
そんな時間があれば寝ていたいと思っていたし、ほとんど気にせずになんとかなるだろうと思っていた。
ただ、前日におもしろいテレビ番組があれば、翌日は必ず学校に行った。
教室でものまねを披露してウケるのが楽しかったのだ。
それでも暖かい日なんかは川原の土手に寝転んで同じくサボり気質の友達のガラケーにメールを送って待ち合わせをしたり、神社の裏で参考書を開いて真面目に受験勉強することもあれば、地元の図書館へ行って写真集をぱらぱらめくりつつ昼寝ばかりしていた。

卒業式前日のことだった。
夜8時ぐらいだっただろうか。担任の先生から電話があった。
以下、先生とのやりとり。

「おまえな、卒業式も休むつもりやろう」
「はい、休みますよ」
「今日な、おまえの出席日数を数えてたんやけど、全然足りひんぞ。大学進学も決まってたやろうけど、全部パーや」
「えーっ!そんな、どないかなりませんかねえ?」
「・・・しゃあないやっちゃな(しょうがないやつだな)、卒業式出たら全部チャラにしたるわ。絶対こいよ」
「行きます!」

卒業式は無事終わった。
先生には「いやぁ、参りましたねえ」「たいへんお世話になりました」などと握手をしながら調子のいいことを言って、お礼を伝えた。
教室には同級生たち残っておしゃべりをしていた。
これからみんなバラバラになるんだなと思うと、無性に友人たちや教室が愛おしく感じた。
休んでばかりいたくせに、都合のいいやつだ。
寂しさを友達に悟られないように、ふざけて冗談ばかり言っていた。
通学バッグのポケットに、修学旅行に持っていって使わなかった「写ルンです」を入れたままだったのを見つけた。
それを取り出して、おそるおそる友達を撮ってみた。
ちょうどいい記念になると思ったが、妙に恥ずかしかった。
結局3、4枚ぐらいしか撮らなかった。
「写真なんか撮ってどないするんや」と友達が言った。
私は「まあ、ええやんけ」と言った。



なぜか、思い出話になりました。
自分のことを実際に書こうとすると本当に難しいですね。
自己紹介、思いついたら書き足します。

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