『真夏の屋上』2019.1.17


薄闇に灯りがともった
非常口に時間が流れる
アンティーク調の将来
道を譲ったあの子

身体が過去を忘れる
記憶の意味も不透明
透明になって溺れる
裸足に靴を履かせて

残響の景色が光った
落ち切った気分が笑って
あの放課後 君の正体
五感が過去を捨て去る

真実を知ってしまいたい
希望に腕をひかれて
曖昧をぜんぶ知りたい
瞼の裏はスクリーン 

陽の色に染めた 髪色で何処か
汚れないまま 秒針が過ぎた 
日差しに焼ける 首元の隙間
真夏をおぼえた 屋上で光った

朝焼けの見える 薄青の合間
汚れないまま 秒針が過ぎた
両手をあげた 袖ぐりの隙間
真夏をおぼえた 屋上が叫んだ

黒目がちな少女が透けた
真っ白なシーツに沈んだ
アンティーク調の将来
道を譲ったあの子

後悔しても変われない
記憶の意味は不透明
聡明になって溺れる
着飾った年がこぼれて

有名な花の名 忘れた
落ちきった気分が笑って
遠まわり 君を知りたい
五感が過去を捨て去る

本当はいつも忘れない
希望に腕をひかれて
曖昧を知ってしまいたい
瞼の裏はスクリーン

朝焼けの見える 薄青の合間
汚れないまま 秒針が過ぎた
両目をあけた 睫毛から見えた
真夏をおぼえた 屋上が光った

陽の色に染めた 髪色で何処か
日差しに焼けた 響いた光った
両足で蹴って 飛び越えてみせた
いつか来る明日 言い換えるなら

真夏をおぼえた 屋上の景色
でしょう でしょう でしょう

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