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園のブランドって何だろう??

いつもお読みいただき、ありがとうございます。
カタグルマの大嶽です。

明日開催予定の無料ウェビナー「新人職員の受け入れと育成のポイント」が申込ベースで130名を超えました。

昨日で締め切らせていただきましたが、お申込いただいた先生方、ありがとうございました🙇‍♂️

基本的にはクローズドで、当社のメルマガとこのnoteでのご案内だけですが、今回は、アスカさんのメルマガにも寄稿させていただきました。

集客にご協力いただいたアスカの浅見取締役に心より御礼申し上げます。
浅見さん、本当にありがとうございました!!


ここからが本文↓↓


さて、今日は園のブランドについて考えていきたいと思います。

ブランドと言えば、LV、エルメス、ティファニーのようなハイブランドを思い浮かべる人もいれば、知名度という観点から、トヨタ、ユニクロ、ニトリ、日清、サントリーのような日常に溶け込んだブランドを思い浮かべる人もいるでしょう。

(ちなみに私はパタゴニアやナイキに強烈なブランドを感じます。)

ブランドとは何でしょうか?

多くの専門家がこれまで「ブランド」に対して定義をしています。

独自の価値、顧客との約束、特定領域において真っ先に浮かぶイメージや存在などなど。


話は逸れますが、保育業界は言うまでもなく昨年度から保育ニーズが減少しています。

コロナが落ち着いたとしても、このままピークアウトを迎える可能性すらあります。

そして、地域単位で見れば、多くの地域でピークアウトを迎えています。

地域ごとに保育のライフサイクルを見ていくと、かなり本腰を入れて園児募集をしないと園児が集まらないエリアが増えており、もっと言えば、

「小手先の園児募集をしただけでは集まらない」

というエリアも増えています。

前職のコンサルティング会社の小山政彦前会長は、

経営施策は、

・戦略・・1-3年スパンで作り上げるもの
・戦術・・半年〜1年で作り上げるもの
・戦闘・・明日から一週間程度で作り上げるもの

の3つにフェーズ分けることができ、これらに自分たちの仕事を当てはめて、最適な権限移譲をしていくことこそ、経営者の仕事であり、業績向上の一つの大きなポイントであると仰っていました。

園児募集でよくイメージされる、ホームページ、SNS、説明会、未就園児教室などの手法はまさに、戦術〜戦闘です。

マーケティングの4Pで言うところの、「プロモーション」施策の一つです。

これらの改善や強化だけでは園児が集まらなくなるタイミングや状況、地域があるというのは、これまでの17年間、幼稚園の業界を見てきた中で確信を持って言えることです。

つまり、園児募集を戦略フェーズで考える、マーケティング戦略も、4Pの上位概念である顧客課題やブランドコンセプトから考えないと、園児も集まらない、地域からも支持されない、そんな地域が増え始めているという事実を知っておかなければなりません。

以上を踏まえて、園ブランドというのは小手先の園児募集策では通用しない時代に、必要な経営戦略と言えるわけですが、では改めて園ブランドとは何でしょうか?

私なりの定義は、

「自園にしかできない地域への貢献と約束」

になります。

よく、「ブランディング」をデザインやロゴなどのCIやVIだと勘違いしている方がいます。

私は2005年〜2011年までは前職のコンサルティング会社で「ブランディング・PRチーム」を兼務していたので、よくこの議論があったのを覚えています。

デザインやロゴなどはこの定義を可視化したものに過ぎず、それ自体がブランドではありません。 

そして、上記の定義により、共感(sympathy)、愛着(engagement)を受け手(地域や保護者)主導で創造し、それらを言語化・認知してもらう一貫した活動こそ、ブランディング活動です。

さらに、園児募集などの広報活動とは、集客策・広告策ではありません。

園独自の「ブランド」を創造し、そのブランドに対する認知と共感を最大化する活動であるという発想に変えないと、いつまで経ってもホームページ、web戦略、SNS活用などといった、小手先テクニック手法論から抜け出せなくなります。

では、そのために園経営の中で、具体的に何をしなければならないでしょうか?

まず、目指すべき姿として、5つの姿があります。

1. 自園らしさ、長所、個性が明確である
2. 保護者の中に保育理念への共感者が多数いる
3. 職員が自園を誇り、組織へのロイヤリティが高い
4. 地域に必要な保育・教育機能を連携・多機能化している 
5. 上質な広報・発信する力を有している



これは、今後どんな園でも目指していくべき、「地域になくてはならない園」の姿でもあります。


そして、さらに具体的にこれらを実現していくためには、以下のステップが求められます。

  1. 園の理念体系を再定義する(保育を通した独自性の高い貢献と約束)

  2. 地域の子育て社会において必要な機能を整理し、できる限りの環境を整える

  3. 子どもを真ん中に置き、保護者と保育者を両側に横並びで置く

  4. 保護者も保育者も子どもを通した独自体験(成長の発見)を積み上げる

  5. 独自体験をストーリーに転換させる(エピソード、ドキュメンテーション)

  6. これらを保護者と保育者で共有して、信頼関係をつくる

  7. 3-5により、保護者、保育者が理念体系に対するエンゲージメントを高める

  8. これら活動を園内外に広報する(ここで初めてSNSやWebサイトの出番)

  9. その結果、地域全体に園のイメージ、価値がじわじわと伝播し始める→ブランドが作られている状態

  10. 地域子育てLTV( Life time value)が引き上がる(=子どもが増える、問題解決される)


これらを一つ一つ実践し、数年かけて積み上げることで、ようやくブランドが出来上がってくるということです。

繰り返しになりますが、ブランドは事業者が”創る”ものはなく、地域や顧客が”感じる”ものです。

ちょうど新年度になるタイミングです。

ここからどれだけ年月はかかったとしても、あなたの園のブランドづくりに着手してみてはいかがでしょうか?

カタグルマの組織・人材育成クラウド「KatagrMa」も、これから強いブランドが創られていく過程の中で、組織づくり、人材育成を手助けします。

前述しましたが、保育は人からブランドが作られます。
理念の浸透、職員間コミュニケーション、成長支援、エンゲージメントを高めるツールとして是非ご活用ください。

→カタグルマのHPはこちらから←


ではまた。

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