こにひ

SSCナポリ、横浜F.マリノス

こにひ

SSCナポリ、横浜F.マリノス

最近の記事

ナポリのこれまでとこれからを考える(上)

はじめにこの話題はどこかのタイミングで出そうと温めていたもので、新年を迎えるこの節目の時期になってようやく投稿できることと相成った。昨シーズンまでと打って変わり、今シーズンのナポリの戦績は芳しくなく、周囲の人間から「なんで勝てないチーム応援してんの笑」「CLでしか勝てないナポリワロタ」などの声をいただくことも多い。だが、そんな単純な話だろうか。 この記事では、ナポリを応援している方にはもちろんのこと、セリエAの他クラブのファン、普段はセリエAなんて見ないという方々に対してもS

    • アンチェロッティ2年目のナポリはなぜ失敗したのか

      決まり事の多いサッリ後のチームは、誰が率いても難しい。そこでアンチェロッティを連れてくるという選択からは、デ・ラウレンティス会長のサッカーへの深い造詣が計り知れたし、事実、1度も2位の座を明け渡すことのなかったリーグ戦、王者リヴァプールをあと一歩まで追い詰めたCLなど、昨シーズンはかなりポジティブなものになったと言って良い。そのオフはハメスこそ逃したものの、マノラス、ロサーノなどを陣容に加え、来たるシーズンのスクデット争いも予想された。しかし蓋を開けてみれば、リーグでは15試

      • ウディネーゼ戦 〜どこまでリスクを負うべきか−まだまだ続きそうなアンチェロッティの模索〜

        総シュート18本のうち、枠内3本では心許ない。あまりにも低調すぎた前半、リスクを背負って前に出たもののカウンターの脅威に晒され続けた後半をどう取るかは人によりけりであろう。 前節ホームでボローニャに負け、直近のリーグ戦6試合で勝ち点を4しか積み上げられていない7位ナポリ(勝ち点20)は、ミッドウィークにラウンド16進出の懸かるCLヘンク戦を控えており、スタメンレベルではアラン、ミリクを欠く中、前節とは打って変わって4-4-2を導入。大方の予想は4-3-3であり、従来の4-4

        • ボローニャ戦 〜試合中のシステム変更によって再び繰り返してしまった自滅〜

          リヴァプール戦から、中3日で行われたボローニャ戦。付け焼き刃のシステム変更で楽々勝てるほど、フットボールは甘くない。 ナポリはCLリヴァプール戦から、フォーメーションを4-4-2から4-3-3に変更した。そこには引いた相手に崩しきれない直近のリーグ戦から脱却したい意図が見られた。メンバーとしては、メレト、マリオルイ、アラン、メルテンスに代えてオスピナ、インシーニェ、エルマス、ジョレンテが入った。基本的な並びは上の通りで、守備時もリヴァプール戦時のような4-4-2は見られずこ

        ナポリのこれまでとこれからを考える(上)

        • アンチェロッティ2年目のナポリはなぜ失敗したのか

        • ウディネーゼ戦 〜どこまでリスクを負うべきか−まだまだ続きそうなアンチェロッティの模索〜

        • ボローニャ戦 〜試合中のシステム変更によって再び繰り返してしまった自滅〜

          リヴァプール戦 収穫と課題 〜今後への明るい光〜

          昨シーズンのチャンピオンにアウェイで引き分け、という結果自体は素晴らしい。前半はほぼ完璧にプランを遂行できたのではないかと思える内容だった。一方で課題も見えた後半。防戦一方になったときに前方に進出するアイディアには乏しいように思われた。 ↑攻撃時 ↑守備時    前半アンチェロッティからすれば“してやったり”な前半であったように思う。スタメン発表の時は3バックでは?という声もちらほらあったが、今シーズン攻撃時は実質的に3バックであったので要するに起用する本職CBの枚数

          リヴァプール戦 収穫と課題 〜今後への明るい光〜

          アンチェロッティの限界

           11月現在のアンチェロッティナポリのチーム状態は彼のバイエルンでの2年目に酷似している。現在のチームの問題点と改善の仕方について、アンチェロッティの長所と短所を交えて書いてみた。  遡れば、その兆候は昨シーズン後半から現れていたのだ。端的に言えば、彼はあまりに選手の質を信用しすぎていたのだ。そのため、特に攻撃面において明確なプランが見られることがなかった。いざとなればサッリ時代の遺産に立ち戻れば良かった前半戦とは打って変わって、後半戦ではそれらが一気に顕在化し、結果として表

          アンチェロッティの限界