生きる指針となる力
ボディワークをやり始めてよかったと思うのは、体が楽になるだけじゃなく、体の感覚が少しずつ戻ってきたことです。
体の感覚がないってどういうこと? って思われるかもしれませんが、実際、感覚がないとは言わないまでも、感覚が弱いという人は結構いると思います。
感覚が弱いと何が問題なのかというと、自分のことがよく分からなくなる、ということです。自分のことがほんの一部しか分からなかったり、自分を誤解しちゃったりします。
私自身、感覚が弱かった頃は思考しか頼るものがなかったので、自分の好きなこと、やりたいこと、向いてることなんかもすべて頭で考えて分かったつもりでいました。
だけど、そうやって思考に基づいてつくった自分像って、知らぬ間に誰かの期待や社会的によしとされるものを多分に含んでいて、本来の自分のあり方とかけ離れてることも多いと思います。
なので、本当は全然楽しくもなんともないものを「自分はこれがやりたい」って思い込んでたりすることもあります。
一方で本当は興味があること、やりたいはずのことがあっても自分でそれを受け入れられず、無意識に抑圧して、気づけなかったりもします。
私自身、思考しか使えなかった頃は、自分が本当は何を感じていのるかということが全く分からず、分からないからって思考だけで自分をとらえようとして、自分を勘違いして余計に分からなくなっていました。
本当は何がしたくて、何のために生きているのか、何ひとつ分かりませんでした。
それが、いろいろなボディワークをするようになってからは、快/不快という感覚のセンサーが復活したような感じがあって、思考以外の判断基準ができたように感じています。
常識とか世間体とかモラルとか社会のルールとか、そういった外側の基準とは一切関係ない、もともと生まれ持っているその人固有の感じる力。
とてもシンプルでクリアな感覚のセンサー。
それが復活してからは、自分の向き不向きや、やるべきこと、やらなくていいことも体感として、ちょっとずつちょっとずつ、分かってきました。
心と体はつながっているとよく言われますが、本当にその通りだと思います。体の感覚のあるなしは単純に体の問題じゃなくて、私たちの生き方に直結する話だと思います。
感覚の示す心地よさに従って、生き方を選んでいく。あるいは、つくっていく。それが自分軸で生きるということなのかもしれません。
私のセンサーは復活したばかりでまだまだ微弱なので、今は使う練習をしてる段階です。
これからもっともっと取り戻していきたいです。
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