見出し画像

ショートショート:愛してるゲーム

「愛してるゲームしない?」

学校の休み時間、隣の席の男子がゲームに誘ってきた。

ああ、互いに愛してるって言い合って、先ににやけた方が負けってやつか。

そう言えばそんなゲームがあったなと思いながら、暇だった私はいいよと二つ返事で返した。

「じゃあ俺が先攻ね」

「愛してる」

私は眉ひとつ動かさない。

「次は私ね」

「愛してる」

すると彼の口角は徐々に上がり、最後にはにやけた。

強いな!と笑う彼。

当たり前じゃん。

私は真剣なんだもの。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?