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「経済力学」松尾浩一著 その10

 ここで、経済力学におけるエントロピー理論から、今日の日本経済において、日本経済を回復に導く、科学的な手立てを考えてみたいと思う。

 まず、今の日本経済の現状であるが、この30年余りの間、日本経済が全く回復しない理由には、日本の国の経済政策が、間違った方向に向いて、経済政策を行い続けていることにあるのだが、それは、経済成長を目指すはずの日本の国が、逆に、経済成長を止める方向に、経済政策を、ずっと、行い続けているためである。

 その理由について、科学的な見解を示すならば、これまでの日銀の金融政策そのものが間違っていたことにあるのだ。その日銀の間違っている金融政策はこれまでの30年余りの間、継続して行われてきた、ゼロ金利政策、そして、マイナス金利政策、異次元緩和策、大規模緩和策と、すべての日銀の行い続けてきた金融政策が完全に間違っていたためである。

 なぜ、日銀のこれらの金融政策のすべてが間違っていたかと言えば、経済を成長させるためには、つまり、大きなお金の流れを形作るためには、お金自体のエネルギーが必要であるのに、これまでの30年余りの間、そのお金自体のエネルギーを、日銀が、ゼロやマイナスに誘導してきたためである。

 また、これらのゼロ金利政策やマイナス金利政策というお金の価値を、ゼロやマイナスに誘導する金融政策を継続したうえで、異次元緩和策や大規模緩和策をやったとしても、日本経済が一向に回復しないのは当たり前のことなのである。

 なぜならば、お金自体がエネルギーを持たない状態で、いくら、出回るお金の量を、異次元的に増やしたとしても、お金の流れである経済が、回復するはずはないからである。つまり、そこら中に、水たまり(金溜り)だけが、たくさんできて、それが、お金の流れである経済には、一切、ならなかったということなのである。

 つまり、この事実から、お金の流れを形作り、経済にするためには、お金自体に、その流れを形作るための、価値というエネルギーを持たせなければならないことが、きちんと理解できるのである。

 つまり、お金自体が持つエネルギーとは、金利のことであり、金利をある程度まで上げることで、お金自体に金銭的価値という、つまり、経済力学エントロピーというエネルギーを持たせなければ、お金の流れである経済は、全く成長しないのである。

 そのことに、現・日銀総裁の植田和男氏は、きちんと、気づいただけでも、私が、これまで、論じてきた、「経済力学」の有効性が、きちんと証明されたと、私は、思っているが、この「経済力学」は、科学的根拠を基にした経済学であるため、その有効性が、きちんと、証明されれば、一躍、日本経済における経済回復の道標となる学問であることになる。

 そして、これまでの日銀の金融政策の間違いによって、これまで、30年余りの間、苦汁だけを舐めさせられてきた、数多くの日本国民への金銭的補償を、日本の国が、早急に行わなければ、これからの日本経済の発展など、決して、ありえるはずがないのだ。

 つまり、日本国民の生活そのものの発展無くして、経済成長など、ありえるはずがないのである。なぜならば、経済成長のためには、GDPの約6割を占める、個人消費が上向かなければ、GDPの成長自体が、まず、ありえないのである。そして、日銀の金融政策の間違いだけでなく、これまで、欠陥のある間違った経済学を、日本の政治に持ち込んできたために、このような、現在の日本経済の現状があるのである。

 つまり、経済成長しない日本にしたのは、欠陥のある、間違った経済学的理論を、日本の政治に持ち込んできた、心底無能な、経済学者本人の仕業なのである。そして、そのために、長年にわたって、数多くの日本国民が、苦汁だけを舐めさせられて、貧困状態にまで、陥れられてきたのである。

 日本の政治に、科学的根拠の一切ない、欠陥のある間違った経済学を持ち込んだことへの、とてつもなく大きな罰を、その経済学者本人に、日本国民は、絶対に、与えなければならないのだ!

 なぜならば、広辞苑を引いてみるとわかると思うが、経済とは、国を治め、人民を救うことこそが、経済という言葉が意味するものなのである。

 つまり、国を治めた者らが、国民を救うことが、経済なのであり、それを、完全に、日本の国が、忘れていたら、経済成長も、経済発展も、一切ないのは当たり前である。

 これからも、私は、この「経済力学」の研究を進めていくが、科学的根拠を基にした、「経済力学」の発展に、この日本の経済の未来はかかっているのであるから、これからも、皆に、ぜひ、期待してほしいと思う。 

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