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【Day17(22/1/20)】スタートアップだからこそできること

0. プロローグ

極端な物言いを致しますと、生まれたてのスタートアップにはとにかく何もこざいません。人も、金も、情報も、知名度も兎にも角にもないないづくし。あるのは有り余ったエネルギーと消化しきれないほどの情熱と、どこまでも広がる夢という有様。それがスタートアップの赤裸々な実態です。ご想像通り、広がるのは止めどないカオスと溢れ出る狂気に満ちた毎日でございます。

少し言い過ぎたかもしれませんが、まあでも遠からずって感じでしょう。

「よくもまあそんなところでわざわざ働きますわね、きっとあなたは相当な物好きなのでしょう」と言われますと、「はい、まさしくそうです。私は変わり者です」と認めるしかないのですが、別に私みたいな変なやつばかりが生息しているわけではないのでご安心くださいませ。

1日3食食べて、ちゃんと6.7時間くらいは睡眠とって、土日はのんびり釣りをするような極めて人間的な毎日を送っている人もたくさんいます

さて、出来立てほやほやのスタートアップで働いていて、「楽しいなあ、おもしろいなあ」と思えたことは沢山あります。それはこれまで記事にしてきた通りです。

今日は少々総論的と申しますか、少しまとめちっくな内容を書いていこうと思います。お伝えしたいことは次の2点になります。

1.不足と不便があるからこそイノベーションは生まれる

2.ASISに囚われることなく、TOBEに夢中になれるからこそ毎日が楽しい


1. 不足と不便があるからこそイノベーションは生まれる


心に余裕があり、生活にゆとりがあることはもちろん大切なことです。そういう状態でいられるからこそ見出せる景色や考えることができるアイデアというものがあると思います。

一方で、ゆとりも余裕もなく、カツカツな毎日を送っているからこそ気づけることも同じようにあるはずです。不便だからこそ創意工夫をし、不足があるからこそ頭を使ってどうにか切り抜けられないものかと思考をします。うまくいかないこととか、苦しいことの方が多いかもしれません。そのまま潰れていってしまうことがほとんどなのかもしれません。

しかし、そういう場面と向き合うことから新しい物事のあり方とか考え方は生まれ、それが生活や社会のあり方を変えていきます。つまりイノベーションが生まれるのです。

成果物であるそのサービスやプロダクトは一見シンプルで、スマートで、とても洗練されているかもしれません。それを作り出した人たちも何食わぬ顔、苦労も感じさせない顔をしているかもしれません。しかし、その裏側には大変な苦労と辛抱、葛藤や努力と、終わることのない思考と実践が隠されているはずです。そしてそこには様々な不足と不便にまつわるエピソードが眠っているはずです。

2.ASISに囚われることなく、TOBEに夢中になれるからこそ毎日が楽しい


「うちの会社はルールばかりでがんじがらめで困っちゃうよ」とか「上司からたくさん仕事任されちゃって大変だよ」なんてことを私も思っていたことがあります。

しかし、こういう環境に転職してきて、自由であるということはとっても孤独だし、心細いし、日々自分の無力さを実感するから結構しんどいと率直に思います。それはまさしくエーリッヒ・フロムが『自由からの逃走』で述べているとおりでした。

冒頭に述べたような不平不満が出るというのは、案外幸せなことなのかもしれません。それが本当に楽しい状態であるかは別として。なんでもかんでも自分次第というのは結構大変なことです。

その分良いこともあります。かくあるべしという既成概念にとらわれることなく、ルールやシステムに束縛されることなく、しがらみとか思考のたがに足を引っ張られることなく、「どういう状態が理想的なのか」「私たちは何を実現したいのか」「どうやったらハッピーになれるだろうか」ということを思う存分描き、愚直に追いかけることができます

気付かぬうちに、ASISに囚われていたり、ASISありきの頭になってしまっているというのはよくあることだと思うのですが、それらから自由になりやすいというのはスタートアップならではの魅力の一つです。

大変だし、苦労もありますが、その分生み出せる革新があり、そして楽しい


この思いをいつまでも忘れなようにしようと思います。


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