とみいえひろこ

短歌的。かばん・cahiers・舟の会

「柊と南天」3号

その燭を人は忘れる けれどいい、誰も知らない夜明けが明ける くらき海ほたる烏賊あふれ口数のすくなき街と遠くつりあう 中田明子/月と水母 暖かく緩むあなたの隣から…

むかしの自分の病いに遭った

むかしの自分の病いに遭った。 やあ、こんなところで、こんなときに。またいつ襲われるかというびくびくした気持ちはあって、片時もあなたを忘れることはないけれど、時が…

今年は思いのほか秋が

今年は思いのほか秋が長い。わたしは夫がふたりいる生活をしているのだが、この長い秋のあいだに夫ふたりは話し合いをつづけ、ある取り決めをしていたらしい。この秋が終わ…

2020.11.04

排泄の場所を覚えてほしく、犬のサークルを買った。きゅんきゅん鳴くので切なすぎる。犬と人間と一緒に暮らすということはこんなふうな暮らしていき方でいいのかよく分から…

2020.10.31

うっとりと、思い出すように懐かしむように穏やかに、背をぴんとさせて耳を立てて、また遠くをみている。なにか体内に感覚を鈍麻させる薬でも入っていてぼんやりしてしまっ…