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ECのサブスクサービスに必要な視点

物販のサブスクサービスが広がりを見せているが、「中身は届いてからのお楽しみ」モデルが増えている。

少し前まで、物販はサブスクではなく定期購入が主だった。水やお酒、日用品など重たくて頻繁に買いに行くのが面倒なものが定期購入されていた。

定期購入→決まった額を支払う対価として、商品やサービスを受け取る
サブスクリプション→一定期間利用する利用料を支払う

のような違いがあり、サブスクはニーズに合わせて変化していくモデルだ。物販でこのモデルが増えてきたのは、ショップがSNSで直接顧客と繋がれるようになったことや、D2Cブランドの考えが顧客はお客様ではなく仲間という意識でコミュニケーションを取りニーズをすくい上げ変化していくこと、であるのが大きいだろう。

今後、ECは「定期購入」ではなく「サブスク」のサービスが当たり前になってくる。顧客は、何が届くかわからないワクワク感を一緒に楽しむ仲間だ。

だが忘れてはいけない。サブスクの定額売上は経営を安定させる一方で、飽きさせない努力をし続けないとすぐに離脱されてしまう。人間は同じ刺激にはあっという間に慣れてしまう生き物だ。何度か感動を経験した仲間たちの期待は大きくなり、評価も厳しくなる。

成長し目が肥えた仲間たちの数歩先を歩き続けるのは、相当な努力が必要だ。


何が届くかわからない小売サービスの始まりは、お正月の福袋ではないだろうか。私のファーストキャリアは百貨店インショップのアパレル販売員なので、初売りセールは福袋祭りだった。この欲しかったコートが福袋に入るのか!と興奮しながら準備をしていた。

初売りの福袋は、顧客にとっては1年に1度の楽しみであり、会社にとっては顧客への感謝の還元と在庫処分の意味があった。福袋には余り物しか入ってない、服袋を買う人はセンスがない、という人が増え以前より福袋人気が下火になった頃、”中身が見れる福袋”や”中身が選べる福袋”が登場した。

さらに企業は、福袋用に流行を取り入れた商品を企画し、福袋限定商品が入った福袋が当たり前になった。

福袋に何年も同じ商品を入れ続けていた企業が問題になり、謝罪するということも起こった。


サブスクの何が届くかわからないワクワク感は、百貨店のあの福袋のワクワク感に似ている所があるように思う。

これからのECのサブスクに必要な視点は、顧客と一緒に成長をしながらワクワク感を楽しむこと、にあると思う。


いま私が試してみたいなと、本気で検討しているサブスクサービス2つ


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