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地球を救うは京都人

この物語は、私が演じてほしいと願う俳優の方々を思い浮かべながら綴っています。
まさに夢見ていることを現実に叶えるという企画にしたい、そういった私の作品を「夢現むげん♾️企画シリーズ」として、描き続けていきたいと思っています。

シリーズ1作目は、「地球を救うは京都人」。

私が切望する主演女優さんは、山村紅葉さん。
そしてその夫役には、京都出身でアラフォー、俳優としての人生を今後どうしていくか悩んでおられる方で立ててもらいたいです。俳優としては無名の方を希望します。

そしてそうです、山村紅葉さんとその夫は、年の差おしどり夫婦の設定です。

この作品は2年以上、投稿しようかどうかと置いたままにしていたものでした。
私にとって今後、この11月は、ますます大切な人たちとの思い出を胸に、節目としていきたい月になりました。
自分がためらってきたこと、立ち止まっていたもの、それらを全部出し切ろうと思ったのです。だから溜め込んでいる作品も投稿していきます。

拙い作品ながらも応援してくださる人がいる、待ってくださっている人がいる、その励ましが何よりの原動力です。
私が若い頃から光を当ててもらってきた分野で、私らしいキャラクターが、何か作品として残すことが出来るならば、綴った言葉が私の分身となって、あちらこちら自由に旅して、新たな出会いがあるのかなと思うと、楽しみで仕方ありません。
いけひろワールド全開で行きます。


第1話「宇宙人が来はるんやて」の巻

202Xエックス年…

宇宙人が地球に着陸するとの報道が全世界を駆け巡った。

「いよいよ」と言うべきか。
「とうとう」と言うべきか。
「ついに」と言うべきか。

ここ最近、UFOの目撃情報があとを絶たなかった。

それは、この京都の街においても同じく、
早朝の掃き掃除の時にも、
買いもん帰りの井戸端会議の時にも、
京の三大祭の時にも、
五山ござんおくの時にも、
紅葉もみじりの時にも、
初釜はつがまの時にも、
ようけある学校の受験日・合格発表の日にも、
その卒業式・入学式の時にも、
お花見の時にも、
とにかく、日常的に誰の目にも留まった。


「鳥か⁈
 飛行機か⁈
 いや、UFOや!」

と言わんばかりに。

ピンクレディの「UFO」がリバイバルされ流行歌となっている。
日清焼きそば「UFO」がインスタント麺の売り上げをほぼ占めるようになっていた。

そのような状況だったので、
お昼のニュースで、NASAとハツデン米大統領による会見が報じられても、

「いやぁ、やっぱりはるんやなあ」

という反応だった。

着陸日は9月12日とのこと。
「宇宙の日」である。

国際宇宙年とされた1992年、その年の9月12日に、
宇宙飛行士・毛利衛さんが、日本人として初めてスペースシャトルに搭乗し宇宙へ飛び立った日に由来する。

ニュースと、
本日2回目のNHK朝ドラも見て、
その最後のシーンに少し浸った後は、
老若男女問わず外に飛び出す。

「こんにちはぁ。
 宇宙人はん、ついにはるらしいねえ。何しに来はんのやろ?」


回覧板よりも早く全町民へ伝わっていった。

地球史上始まって以来の大イベントに、心躍らせる京都人たち。

しかしこの時はまだ、
京都人にとって宇宙人を迎えることは、
いち地球人としてでしかなかった…。


この物語はフィクションであり、実際の人物・団体とは関係ありません。

<写真・文 ©︎2023  いけだひろこ>

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