日本史から見るマジック文化(後編)
教育としてのマジック:江戸時代中後期 1779年(安永8年)、放下筌の続編として天狗通(てんぐつう)が出版された。
この本では、鬼を出現させるマジックのタネ明かしが記載されている。箱の中にロウソクを入れて鬼の絵を眼鏡のレンズで投影すると、白い壁に鬼の絵が映る、という、今で言うプロジェクターの原理がマジックとして解説されている。
今日、タネを明かすことの是非が問われる世の中になってはいるが、江戸時代も同様だったろう。というのも、どのタネ明かしも実際に演じようとするには肝心