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エンタメ業界の今後は?

 コロナ禍により、エンタメ業界の安否が、今や様々なところで囁かれています。その渦中、エンタメ業界にいる当人たちは、いったいどのような認識でいるのでしょう。
 僕自身もマジシャンとしてエンタメ業界にいる身であり、同業者の声がとても気になりますね。

 さて今回は、プロマジシャンのノーヴ・ハッセル・アベさんが、同じくプロマジシャンのからくりどーるさんに、エンタメ業界の現状と今後についてインタビューを行っているので、ご紹介します。

 そのインタビュー動画も公開されているので、ぜひ併せてご覧ください。

ハッセル
イベント業界の現状はどうなんでしょう?

からくりどーる
様子見、という状態ですね。
イベントをする企業さんも、予算はあるんです。去年のうちに、今年の予算は決められていますから。
今年使うべき予算があって、もし使わなければ来年は予算が取れなくなるかもしれないのだから、みんなイベントをやりたい気持ちなんです。
それで、マジシャンが呼ばれるんですけど、でも世間体も気にしないといけなくて、「やっぱりちょっと待って!」と延期になっちゃう、というのが現状ですね。

今、政府の対応もちぐはぐで、どうしていいのかわからないような感じじゃないですか。企業さんも同じなんですよね。イベントやりたいけど、開催していいのかどうか判断ができなくて、「とりあえず様子見」みたいな。

でも、予算はありますから、きっと仕事は来ます。そんなに悲観するような状況ではないと思いますよ。

ハッセル
エンタメ業界の今後はどうでしょうか?

からくりどーる
僕は全然心配していないんですけどね。
観阿弥と世阿弥が日本に舞台芸術を持ってきて、それから何百年も経つ間にいろんなことがありました。戦争もあったし疫病もあったし。でも、それを全部乗り越えてきたから今があるわけですよ。
だから、今回のコロナ禍でエンタメが無くなるようなことにはならないですよ。

どういう風に働くか、ということだけでしょうね。
マジシャンの働き方もいろいろあるじゃないですか。マジックバーやってみたりとか、イベントで呼んでもらったりとか、ストリートで稼いだりとか。いろいろある中で、どういう風な働き方にしたらいいかな、って考えるところだけだと思います。マジックの仕事がなくなる、ということはないですよ。

僕もいろいろやりました。人形町でマジックバーの雇われオーナーになったり、ね。それで、いろいろやった結果思うのが、イベントが一番僕には合ってるかな、と。
だから、いろいろと手を広げてみて、自分に合った働き方を探してみるというのが、コロナ禍であってもなくても必要なことで、特にコロナだから心配するようなことでもないですよ。
エンタメ業界は大丈夫ですから。

ハッセル
明るい未来が来ると思っていいですか?

からくりどーる
そうですね。
でも、言い方の問題なんですけど、「大丈夫だよ」と言われるほうが良いと思う人と、「大変だよ」と言われるほうが良いと思う人がいますよね。

悲観論としては、世界恐慌に匹敵するほどの経済の落ち込みで、どうなるかわからない、という部分はもちろんありますよね。
それに、エンタメ業界が大丈夫だったとしても、エンタメ業界やマジック業界だけで自給自足しているわけじゃないので、国の政策の影響もあります。今はバタバタしてますし、国が助けきれなくて倒産しちゃう一般企業も出てくるでしょう。そうすると、イベントの企画もできなくなっちゃうので、当然エンタメ業界にも影響は出ますよね。
まだ一波乱も二波乱もある気はしますね。

ハッセル
どうすればいいですか?

からくりどーる
僕もわからないですけどね(笑)
ただ、さっきも言ったように、いろんな働き方があるわけで、手広く挑戦するのは良いと思いますね。今までやって来たことを更に広げていくのもいいし、やったことないことを始めるのもいいし。
ハッセルさんみたいに、新しくYoutube始めてみるとか、良いと思うんですよね。今だからこそできること、ですから。

と言っても、新しいことって、いきなり増えたりしないんです。僕も2年前にYoutube見て「これは新しい!やらなきゃ!」と思ってやり始めましたけど、それ以降、コロナだからといって別に新しいことがあるわけじゃないですし、今やってる中から広げていくのがいいかとは思います。
もしかすると僕は、コロナ終わった頃にマジックバー始めてるかもしれないし、チップ制のテーブルホッピングやってるかもしれないですからね。
これはダメだと毛嫌いせずに、なんでもOKという気持ちで、いまだからこそできることに、いろいろとチャレンジしていくのが、むしろ安全な考え方だと思いますね。


インタビュイー:からくりどーる
インタビュアー:ノーヴ・ハッセル・アベ
文章:廣木涼


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