大人が学習を身に着ける上で大切な3つの活動+1

知識を身につける、勉強を行うとき、どういうやり方を行っていますか?
本を読む、問題集を解く、何かしら講座を聴く、などがあります。

慶応義塾大学や法政大学で教授職を歴任され、現在は、名古屋商科大学大学院教授、高木晴夫先生が、次の3つのことを絡めた勉強方法を取り入れることでより身につきやすいという話をされていました。この内容についてご紹介したいと思います。

3つの活動

知識を身に着けるうえで重要な3つの活動とは「主体的活動」「協同的活動」「現物的活動」なのだそうです。

主体的活動

自ら主体的に知識を身に着けるための学習などの活動に取り組む必要があるそうです。少し身も蓋もない話ですが、勉強を行おう、知識を身に着けようと自ら思う意思が必要だと言うことのようです。

協同的活動

協同的活動とは、1人で取り組むのではなく、誰かと一緒に行うことです。生徒同士であったり、先生と2人だったり、でも良いのですが、1人で取り組むより仲間なり先生がいる状況から、同じ目的に向かって学ぶことで、身につけやすくなるようです。

現物的活動

実際に手に取れるもの、現実としてあるものを使って、実践することが学びの定着に有効です。

学習の例

先生は、男女10名のカラオケサークルに所属した90歳を超えたおばあさんを例にしておりました。そのおばあさんは、毎晩、演歌の練習をしているそうです。みんなと一緒に歌うときにうまくなっているのを披露したいのか日夜大きな声で元気よく演歌の練習を行っているそうです。
3つの活動に当てはめると、カラオケが好きで練習していることから「主体的」、サークル活動であることから「協同的」、実際の演歌を使って歌を覚えていることから「現物的」、と3つの活動がそろっており、歌がを一生懸命練習してうまくなりやすい条件ができているということがおっしゃられていました。

私の場合は、趣味でプログラミングを行っているのですが、プログラミングなどで新しい技術を身に着ける場合、実際に動くものを触ることが重要だと考えていました。プログラミングで言えば、サンプルコードと呼ばれる実際に動く例を模写などして自分の環境で実行するやり方が古くから用いられています。私もこのサンプルコードを動かしてプログラミングを身に着けていきました。このことから、座学や読書よりも実際に動くものを触ることで記憶や技能が定着しやすいことを経験的にわかっていました。この3要件に当てはめると、その技術を覚えたいと思っているので「主体的」、動くものを触っているので「現物的」と2つの活動に当てはまることになります。さらに知識を定着させるためには、友人や同僚などと一緒に活動する「協同」を組み込む必要がありそうです。

まとめ

知識や学習を身に着ける際には、「主体的活動」、「協同的活動」、「現物的活動」の3要件をそろえた活動を行って学習に取り組むことで、より学習を身に着けやすくなります。
何らかの学習を行う際には、これら3つの活動を意識しながら、学習活動を行ってみてはいかがでしょうか。

おまけ

実は、3つの活動を紹介しましたが、それらをさらに効果的に行うために必要な1つの要件があります。

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