エジプトにみる、栄えた文明の行く末
先日、私事ではありますが、エジプトに行って参りました。
エジプトは、その大昔に栄えた高度な文明が有名で、言わずもがなピラミッド、スフィンクスを代表に、数多の遺産、遺物が残されています。
エジプト文明は、メソポタミア文明、インダス文明、そして黄河文明と共に世界四大文明と呼ばれ、以降の文明の源流的なものとも言われています。
もちろん観光客として、私もピラミッド、そしてスフィンクスを見に行きました。
期待以上の大きさ・迫力で、7,000年も前の人類の力に感嘆しました。
ピラミッドを構成する石の平均重量は2.5トンにもなると言われており、その石をどうやって運んだかは未だ謎が多いそうです。
ナイル川の恩恵を被り栄えたエジプト文明ですが、ナイル川を船で渡って、石材を運んだ説があります。
しかし、当時の技術でなぜ舟が沈まなかったのか、その理由が解明できないそうです。
また実は、ピラミッドを上から見ると、四角形なのではなく、八角形なのです。
年に二回、太陽が真東から昇り、真西に沈む日だけ、側面の各三角形を二等分する線が浮かび上がるそうです。
© comemo101882861
当時の技術で、果たしてどのようにしてこのような精緻で巨大な建造物を作ったのか、もちろん気にはなります。
しかし、ふと、別のある疑問も頭をよぎりました。
「こんなに栄えた文明が、どうして歴史を通して滅びる、あるいは占領されることとなり、今は後進国よりの国となっているのであろう。」と。
現在の技術をもってしても、莫大な年月と労力がかかるような建造物を、7,000年も前に完成させていた文明が、どうして滅びたのかという疑問が出たのです。
このおよその解に気づいてから、
ディズニーランドはいつまでも未完成である。現状維持では後退するばかりである。
というウォルト・ディズニーの言葉が重く胸に突き刺さりましたので、共有したく存じます。
ある記事を引用しますので、あわせて読んでいただけると幸いです。この記事を読み、上記疑問は私の中では解決しました。
https://comemo.io/entries/9228
こちらの記事にあるのは、エジプト文明が滅びたのは、裕福になりすぎたからだと書かれています。
私は非常に理にかなっていると思います。
先にも述べたように、エジプト文明を支えたのはナイル川でした。
定期的に起こるナイル川の氾濫の影響もあり、エジプトにおける農業生産性は驚異的に高く、その結果、他への侵略活動は不要でした。
現状を維持していたというと、厳密な意味では違いますが、少なくとも領地の拡張行動を取らなかったという意味では、現状を維持していたとも捉えることができると思います。
周り、競争相手のレベル(ここでは軍事的レベル)が高くなった時に、エジプト文明は滅びたのでしょう。
当時驚異的に高度な文明を誇ったエジプト。
現代人が目を見張るような産物を残したエジプト文明が、滅びたという事実には、忘れてはならない教訓が隠されていると思います。
ウォルト・ディズニーの、「ディズニーランドはいつまでも未完成である。現状維持では後退するばかりである。」という言葉も、ひょっとすると、これまでの歴史の中に見つけた、教訓なのかもしれません。
そう考えると、歴史を学ぶ中で出会う、「成功の事象」と「失敗の事象」からは、現代に活かせるエッセンスを存分に抽出できるかもしれません。
現状維持では後退するばかりである。
エジプトの歴史は、非常に大切な教訓を伝えてくれている気がします。
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