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音楽と映像のど素人が、たった4ヶ月でAudio Visual個展をやり切った話

先週の10/1(日)に、人生で初めての映像作品の個展を実施しました。お越しいただいた皆さん、本当にありがとうございました。

音楽と映像を一度も作ったことのない人間が約4ヶ月(制作期間は3ヶ月弱)で仕上げた作品がこちらです。

余談ですが、僕はアメリカ生まれで母親がプーさんに出てくるクリストファー・ロビンが大好きなので、ミドルネームがChristopherです。僕自身もクリストファー・ノーランの映画が大好きなので、アーティスト名として、Christopher Hirokiと名乗らせていただいています。

個展開催までの4ヶ月の出来事によって、僕自身の人生に対する向き合い方が大きく変わったので、その時の景色を備忘録としても残しておくために、このnoteを書きます。


ゴール設定をした時の心象風景

コーチングスクールに通っていたことにより、プロコーチのメンターと相談をして、今年の6月上旬に趣味のゴールとして、(結果的に開催は10/1になりましたが) 9月に映像作品を流す個展を開催すると決めました。以下がその時にコーチングスクール仲間にシェアしたFacebookの投稿です。

2023/6/11のコミュニティへの投稿

[ゴール設定できた時ってこんな感覚だったって思い出しました(趣味編)]

お疲れ様です!
今先ほど仕事のゴール設定をして動き出しているTさんと1:1で会話してて、僕の趣味のゴールがまだ何も進んでいないのですが、いい感じに惰性で転がりはじめているので、今この瞬間の状況を共有します!ゴール設定してから、1週間ちょいの景色です。もっと何かを成し遂げてからシェアしようとしていた自分がいましたが、そんなの待ってても仕方ないなって思いました。

最初は趣味のゴールを、音楽を作ってFFKTというフェスでプレイする!というものを置いていました。それ自体はワクワクしたし、そこから色々動き出したものの、youtubeで学んだり、自力でなんとか取り組むだけで、自分の殻に閉じこもって1人で頑張っていました。作りたい感じのものと、実力とのギャップに打ちひしがれて、重い腰をあげないと向き合えなくなっていました。

そんな時に、Mさんの趣味で爆速に人生動かしている投稿を読んで、そうだよな、この感覚だよな!!と熱いものが込み上げてきて、運良くその日にメンターとの1:1だったので、趣味の領域で相談をしました。深堀していく中で、「それって音楽じゃなくてもいいのでは?」という問いかけから、僕が本当にやりたかったのは、自分のゴール1で置いている「人間と自然の関係性を再構築する」ということを非言語空間で表現したい!ということに気づきました。そこから、9/2-3の土日で個展をやると決めました。やり方はまだ全くわかっていません。とりあえずの現状としては、先週アートに詳しい友人や個展のスペースに詳しい友人に当たりながら、会場を探しつつ、会場側に交渉するための企画書を作っています。そして本日一旦現時点での企画書ができたので、こちらにもシェアさせていただきます!1人、ベルリン在住の日本人で、イメージドンピシャなアーティストを思い出しました。Ryoichi Kurokawaさんという方です。彼の作品はリアルに何回も見ていてとても好きだったのですが、ゴール設定をするまでスコトーマでした。彼のことを調べると、なんと彼のコンセプトは「自然の再構築」と「共感覚」。めちゃくちゃテーマ近いじゃん!!!これはアプローチしないと!!ということで、これから彼にwebsiteや色々な手法を用いてアプローチするところです。これらのことは、1人で音楽を作ろうとしていた時の動きとは全く違います。やる気があるわけでもないし、頑張ろうともしていない。とにかくやってみたいという純粋な好奇心と、そのためなら誰にも臆せず助けてって言える感覚。リソースは絶対にどこかにあるから、さっさと出会ってくれ!って感じで基本他力本願です。笑 あ、ちなみにSさんとも話す機会があって、このことを相談して、AI関連のことで色々助けてってhelp投げました。実はこの企画書の画像の大半はAIで生成したものです。AIをうまく活用して、表現活動に落とし込めたらいい感じに僕のwant toの楽するためにハックするが発揮されて最高って思っています。

以下がその時にまとめた企画書。そのまま公開します。

決断が先、プロセスが後

この個展を開催するという決断をした当時の自分は、人生で一度も音楽を作ったことがないし、ましてや映像などもってのほかでした。そんな時にまずやることは、発表する場所と日時を決めることです。座標を明確にすれば、必ずその未来は訪れます。怖いけれど、ここで逃げられない状況を作ることが、決断をするということです。コーチングマインドは、決断が先、プロセスが後。多くの人は準備ができてから発表するという順番だと思いますが、全く逆です。自分が決めた本当に掴みたい未来に向けてまず飛び込む。飛び込んでからやり方を考えることこそ、人間のクリエイティビティが発揮される条件です。そのため企画書を書いたあとは、場所を決めるためにコーチ仲間や友達を頼りまくって、会場を抑えることからスタートしました。

場所は原宿のど真ん中のこちらを借りました。
立地がとても良いのにリーズナブルで、使いやすい場所でした。

場所と時間を決めたあとは、とにかくひたすら人に相談しました。映像関係に詳しい友達に企画書を見せながら、どんなツールを使ったらできるのかということを聞いてみたり、音楽に詳しい人を紹介してもらったり、とにかく自分1人では絶対できないので、人に頼りまくります。実際に50人近くに相談したと思います。あの時相談に乗ってくれたみなさんに本当に感謝です。ゴールを設定したら、絶対他力。これもコーチングで学ぶことです。逆にいうと、1人で達成できることはゴールでもなんでもありません。他人を巻き込まないと達成できないことこそ、現状の外のゴールなんだということがわかりました。

そうやっていろんな人に相談をすると、取り組もうとしていることのハードルの高さの解像度が上がってきます。実際に映像の道で大活躍している友人に相談したところ、「CGでやるとなると毎日5時間くらい勉強したら半年〜1年くらいで良い感じのができるようになるかもってレベルだね。もし個人でレッスンするとなると、何百万単位の話になってしまうね。」というリアルな感覚を伝えてもらって、そのハードルの高さに笑えてきました。多分、本当にやりたいことでなかったら、これを聞いた時に諦めると思うのですが、本当にやりたいことだったので、そんなハードル高いことこそ、やれたら面白いなって思って、本当に笑えてきたのを覚えています。

音楽の師匠が現れる

7/15(土)のコーチングスクールの講義の後に、同期メンバーで飲みに行きました。お互いの進捗をシェアする流れで、僕の趣味のゴールをシェアしたところ、なんと同期のルームメイトが、東京藝大の作曲科を出ている方で、音楽作りに詳しいから紹介するよ!と言っていただき、その次の日に家にお邪魔して、ルームメイトの方に相談しに行きました。

僕が初めての個展に挑戦していることを企画書を見せながら話したことによって、僕の映像のコンセプトや、挑戦している姿勢を気に入っていただき、定期的に音楽作りをサポートいただけることになりました。そこから音楽を作るために必要な知識やツールなど、毎週状況に合わせて宿題をくれて、それに応えながら制作していくというリズムができはじめました。とても的確な情報を必要なタイミングでいただき、日々見える景色が変わっていくことがとにかく楽しくて。ただ一方、自分が作りたい音にはまだまだ程遠くて、本当にできるのだろうか・・・という気持ちでいっぱいでした。

結構何度も、やめてもいいかな。最悪会場キャンセルすればいいよな。本当にやりたくてやっているのかな。なんて言葉が頭に回りまくっていたことも事実です。そんな時にコーチングスクール同期のMさんが展示に向けたシェアをされていたり、Tさんも個展をやりきっていたりと、同期の行動を見て、僕もやりきろう!と何度も勇気をいただきました。

難易度を上げにいく

9月頭で予定していた個展でしたが、会場とのコミュニケーションミスにより、10/1に延期になってしまいました。当時は制作時間が増えたので、内心めちゃくちゃほっとしましたが、このまま延長線上で作っても面白くないと思い、映像作品の難易度を上げるために、3Dモデリングツールに手を出しました。ゴールの抽象度を上げた時の感覚に近いですが、取り組むことの難易度を上げることで、それまで目の前で取り組んでいたことが、難しいことではなくなります。映像を作るときに、音作りが前提になるように、3Dモデリングで映像表現をしようとすると、既存映像を繋ぐことはとっても簡単に思えてくるんですね。この辺りで抽象度を上げる意味が別の感覚で腹落ちしてきました。当時は全く使ったことのないツール(Blender)を使って3Dモデリングで1から作るのは、1ヶ月延長されたとて、間に合うイメージが全然湧きませんでしたので、焦りは全く変わりませんでした。

その時のことをまとめたnoteがこちらです。

余談ですが、この3ヶ月で、pure data / max8 / Abelton Live / Blender / Premier / Capcutの6つの新しいツールを勉強しながら触りました。無料ツールでこんなことできるのか!とこの開かれたインターネットの世界に今までとは違った視点で感動しましたし、この短期間で訳わからないツールを複数触ったことによって、新しいツールを触ることに対する抵抗感がなくなりました。Youtubeに上がっているtutorialのクオリティも本当に凄くて、新しいツールに触れていると、子供の時に新しいおもちゃで遊んでいる時のワクワク感を思い出しました。

時間の使い方が変わる

生後10ヶ月の娘や家族との時間を確保しながら、毎日20:00-21:30でコーチングのモニターセッションを入れて、2万字近いレポートにしてメンターにぶつけるということをしながら、スタートアップで働く毎日の中に、音を作りながら3D映像を作るということは、今までの時間の使い方では両立することが全くできないことでした。

そのため、ゴールが自然と僕の生活リズムの変更を要請しました。今までは7時に起きるのが当たり前でしたが、5時に起きて作業時間を確保することが当たり前になり、夜もお酒を飲まずにずっと作業するようになりました。無理してやっている感覚はなくて、やりたいからやっている感覚。24時間本音でやりたいことであるwant toに生きるって、こういうことなんだと新しいゲシュタルトを掴みはじめた感覚でした。

脳は空白を嫌うので、素敵な出会いを生みだす

時間軸は前後しますが、僕が抑えた会場は54㎡ほどのスペースがあり、天井も高くていい感じのスペースでした。けれども僕が使うのはその中の1面の壁だけ。そのほかのスペースはNo Ideaでした。特に意識していなかったのですが、何かで埋めたいなーと無意識で思っていて、製作活動を積極的に頑張っていて、僕が好きなテイストの写真を撮る後輩のひなこ(https://www.instagram.com/hinacodesu/)にたまたま会ったので、スペースがあるから展示しないか?と気づいたら誘っていました。彼女の友人の自然をモチーフにしたアクセサリーをやっているすずさん(https://www.instagram.com/___tuyu___/)も展示に参加することになり、結果的にそれぞれの作品を持ち寄って、想像以上の空間になりました。

1人では絶対にできなかった空間

コーチングスクール最終講義終了後、追い込みスタート

コーチングスクールを卒業するには、有料で60分のセッションを行い、その内容をレポートにまとめて、セッションがプロレベルのものであったかどうかを審査されて合否が決まります。合格基準も非常に高く、最難関のコーチングスクールと言われていたりもします。その最終課題である有料モニターセッションが始まり、何がなんでも個展までには合格していたい!という気持ちでセッションに臨みました。無料期間中に築き上げたリクルーティングルーティンを使って、とにかく数が勝負だと思い詰め込みました。これまで、メンターに何度もレポート添削をしていただいていたので、すぐいけるかなと思っていたのですが誤算でした。1回目のレポートはダメで、2回目のレポートはいけただろう!という感覚があったので、再チャレンジのフィードバックをいただいた時は、できていたと思っていたことができていなかった・・・!ということに気づき、めちゃくちゃ焦りました。再チャレンジの連絡をいただくまでに3つほどセッションをやり、どれかで合格レポートを出そうと思っていたら、全て同じところでつまづいていたことに気づきました。2回目の再チャレンジをもらった時は、実は1歳になる娘の誕生日を記念して旅行に出ていたのですが、目の前の旅行に対する重要性が変わってしまい、レポートのことで頭がいっぱいになりました。(それにより後ほど奥さんと長い長い会議になりました。今は関係性が良くなってきています。日々学びです。)

個展まで残り1週間。そこまでに合格して、ラスト1週間は作品作りに専念しようという計画が崩れました。正直作品の進捗は1週間前で15%くらいでした。音楽がようやくまとまってきて、3Dモデリングが間に合わなすぎるので、既存映像素材を集め出したタイミング。そこからどうしようかと思い、メンターに相談をしました。「まあとにかくやるしかないよね。いけるっしょ。」という冷静なプッシュのもと、なんとか残り時間にセッションを詰め込みながら、今までのセッションを振り返り、フィードバックの観点がクリアできてそうなセッションをレポートにして出すことに決めました。旅行から帰ってきた夜から取り組み、翌日の午前中にはまとめて提出しました。そして、たまたまそのクライアントさんのwant toが映像を作ることだったので、閃きました。僕の映像作品、この人に助けを求めればいいじゃん!って。

まさかのコーチングクライアントを巻き込む

レポートをまとめながら、夜中に彼に手伝って欲しい!というラブレターを送りました。翌日には彼とクイックに打ち合わせし、ぜひ手伝わせてほしい!と快諾をいただきました。この時点で個展まで残り4日。映像の進捗は30%。それからレポートの結果にそわそわしながら、セッションをしながら、映像を作りながら、仕事をするという、今振り返ってもあんまりよく思い出せない日々が始まりました。

個展2日前の金曜日、最後の追い込み合宿のために東京の音楽の師匠の家に向かう準備を自宅でしているときに、合格の知らせが届きました。家族にもシェアして、本当にホッとしましたが、内容が甘いことは理解していて、まだ課題点だらけだ、ということがわかっているので、残りのセッションで今までの課題をクリアしたものを提出するということを心に決めつつも、一旦個展に全力を向けることにしました。

金曜日は音楽の師匠のところで泊まりがけで作業をし、土曜日はクライアントのオフィス(その上の階がKING GNUのオフィスで謎のクリエイティブに対するエフィカシーをいただきながら)で朝5時まで映像を仕上げて仮眠をとり、個展当日の11時にようやく作品が完成しました。

ちなみに朝5時まで一緒に作業していたクライアントは、めっちゃ楽しい!!まじでありがと!!!って言いながらずっと作るの手伝ってくれてました。want to 100%な感じがめちゃくちゃ伝わってきて、僕もめちゃくちゃ楽しく乗り切れました。このエフェクトかっっけええええとか、こうしたらバッチリハマるなあああとか、あと1分も尺あるやん、どうやって埋めようアイデア尽きたわああああとか、わーきゃー言いながら、作っているのが本当に楽しかった。

そうして出来上がったの作品が、冒頭にシェアしたこちらです。

音楽と映像のド素人が、4ヶ月で作品を完成させて、個展をやり切ることができました。

最後に

この取り組みの中での学びをまとめると

・ゴールの抽象度を上げることにより、目の前の課題が課題でなくなる

・より難しいことに挑戦していると、人が助けてくれる

・しかもそれはwant toを発揮しながら助けてくれる人が必ずいる

・決断した瞬間に未来が決まっている

・だから決断した未来に合わせにいくだけ

・そして本当に掴みたい未来には天国も地獄もある

個展が終わった時に、本当に3ヶ月しんどかったけれど、楽しかったなと思いながらも、少し休みたいな~なんて師匠にこぼしたら、「いやいや、アーティストの素質があるので、そのまま走り続けたほうがいいですよ」とまさかのプッシュをいただきました。次に作りたい作品のテーマも2つほど決まっているので、年明けまでにまた何かしらの形でアウトプットすることをエンドステートに切りました。もう少し走り続けてみます。

お越しいただいたみなさん、ありがとうございました!!!


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