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色の不調和は『売れない病』のもと

◆ 人もパッケージも同じ。顔色が悪い時は要注意!

 人間は、顔色が悪い時には健康にとって注意が必要な目印となっています。それは、パッケージでも同じことが言えます。

 人は、何に対しても経験的にある色を思い浮かべてしまいます。それが、そのモノや商品に対してのイメージ色です。もし、そのイメージ色と合わない色をパッケージに使うと、そのモノや商品に違和感を感じて拒絶反応が起こることがあります。色による売れない原因の出発点はここにあります。

 ということは、その商品の特徴になっているイメージ色を使うと良いということです。例えば、レモン味の酎ハイには、レモン色(黄色)をメインカラーに使います。(ただし、売り場に並んでいる類似商品も同じ考え方を持っていますので、その場合には別の工夫が必要となってきます。)

 後の問題は色と色の食い合わせになります。

 食い合わせとは、「一緒に食べると害になるといわれる食べ物」のことです。それと同じように、色にも食い合わせがあるということです。ポイントをいくつかご紹介させて頂きます。

ポイント① 暖色、寒色の食い合わせを避ける。

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 暖色は赤色系、寒色は青色系のことです。心理的に温かい、寒いという錯覚をおこさせる色です。このような対照的な色を五分五分に使ってしまうと、相手は温かいのか寒いのかがわからなくなり、伝えたいイメージや共感を伝えることができなくなります。


ポイント② 軽色、重色の食い合わせを避ける。

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 色には重さを感じさせる傾向があります。黒っぽい色は重く感じ、白っぽい色は軽く感じさせる傾向があり、これらの研究報告さえされています。

例えば、引っ越しや宅配便の箱が白い理由は、この重さが関係しています。作業者に軽いという印象を与え、疲れを軽減させるために白色の箱が使われています。

したがって、重色と軽色が五分五分になると、やはりイメージの食い合わせが起きます。


ポイント③ 味覚色と非味覚色の食い合わせを避ける。

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 味覚色とは、味覚を相手に伝えるための色のことです。味覚色には、赤色、黄色、茶色、緑色、紫色があります。これ以外の非味覚色が食品パッケージに五分以上入ってくると危険信号だと言われています。


 共通して言えるポイントは、これらの色の組み合わせを全く使ってはいけないということではなく、色を使う割合が重要だと言えます。

ただし、これはあくまで基本原則であって、商品のジャンルや市場の状況によっては例外が色々と多くなっています。しかし、例外はあくまで例外であり、むやみにこの原則を破るは危険ですので注意が必要だと思います。 

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