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台湾周遊(3) 嘉義 Chiayi 【世界旅行記020】

2012年8月5日(日) 台湾 高雄 → 嘉義 → 台中(台鐵 自強号)

台湾周遊の旅がはじまった。台湾鉄路(台鐵)の自強号に乗って、高雄から時計回りに1周する。

「自強号」というのは、日本の特急に該当する(ほかに急行に該当する「莒光号」、各停に該当する「区間号」などがある)。台湾を小刻みに1周しても、全部で2,000元弱(約5,300円)と、運賃は日本に比べてだいぶ安い。

台湾のなかでも、特に東部をまわる鉄道はこの台鐵しかなく、しかも線路が単線のため、座席確保は非常に困難になっている(西部には台北・高雄を結ぶ新幹線がある)。高雄にいるあいだに游さんに手伝ってもらい、すべての切符を手配したのだが、そのときすでに1週間後の切符は入手困難になっていた。途中で席を移動したり、一部だけ無座(No Sheet)で行くなどして、ようやく1周分の切符を確保できた。

このときの窓口の女性の対応が非常に親切かつ的確で、わたしは感動した。中国の鉄道で体験したように無下にあしらわれることを恐れていたわたしは、あまりのギャップに驚き、思わず「謝謝、謝謝」と何度も連発してしまった。

さて、台湾周遊の旅。まずは嘉義へ向かう。台中で1泊することにしたのだが、せっかく台中へ行くなら嘉義へ寄ってもいいだろうという游さんのアドバイスに従い、嘉義で途中下車。嘉義は、高雄と台中のちょうど中間に位置する。

高雄から1時間15分、嘉義へ到着。着いたはいいが下調べをしてこなかったので、どこへ行っていいやらわからない。とりあえず、近くにあったツーリストセンターに寄ってみたところ、何人もの係員が丁寧にいろんなアドバイスをしてくれた。なんだか中国とはだいぶ様子が違う。

嘉義の名物だという火鶏肉飯を食べに、大同火鶏肉飯という店へ。地元の人で混雑していたが、店員のおばちゃんが親切に「こっちだよ」と案内してくれた。言葉はまったく通じないが、とにかくそこに座れとか、これも頼んだ方がいいとか、いろいろ教えてくれる。どうも台湾の人は親切だ。しかも、この火鶏肉飯、すごくおいしい。

例のごとく街なかを歩きまくったので、途中で<85度C>というカフェに入ってくつろぐ。ここにも、ノリのいいおもしろいおばちゃんがいて、日本語も英語もまったく通じないのに、きちんと欲しいものを注文。どこから来たのかと訊かれて「ジャパン」と答えても、そんな国は知らないという素振り。中国語で「リーベン」と言ってみたが、はてそんな国は知らないという。いろいろ話しているうちに、「あージャパンね、ジャパンね!知ってるに決まってんじゃん。ハハハ~。 Nice to meet you! 」てな感じで握手を求めてきた。ずっとそう発音しているつもりだったのだが……。とにかく、店員の女の子たちもニコニコ対応してくれて、心地よい時間を過ごした。台湾の人は温かい。

嘉義という街の詳細は知らない。歴史も知らない。ただ、そんな温かい人たちに触れた、それがわたしの嘉義での思い出。ふたたび自強号に乗り、台中をめざす。

自強号の車内。車掌の格好は日本とよく似ている。
切符確認のたびに「謝謝」と言ってくれる。中国とは大違い。
大同火鶏肉飯で食べた火鶏肉飯。
七面鳥の肉にタレがかかったご飯。これで30元(約80円)。
道ばたで人形劇のようなものを見かけた。観客は3人のみ。リハーサルだろうか。
嘉義の繁華街。いかにも台湾らしい風景。両側に食べもの屋や洋服屋などが立ち並ぶ。
嘉義駅。昔ながらの駅舎が残っている。

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Travelife Log 2012-2013
世界一周の旅に出てから12年。十二支ひとまわりの節目を迎えた今年、当時の冒険や感動をみなさんに共有したいという思いから、過去のブログを再発信することにしました。12年前の今日、わたしはどんな場所にいて、何を感じていたのか? リアルタイムで今日のつぶやきを記しながら、タイムレスな旅の一コマをお届けします。


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