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有意注意で抽象思考

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自分の周りで起こっている事を注意深く見ていると様々な法則がある事に気付きます。体験を注意深く見て自分の魂を向上させましょう。
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記事一覧

お布施の意味

蓄財とお金の価値 そもそも幸福のバロメータをお金中心に置いた考えをする事には違和感があります。 人類が狩猟採集生活を中心に生きていた頃、縄文時代は人間同士の争いが少なく平和な日々が続いていたそうです。農耕生活を始めた事により定住と富の蓄積が始まりました。より安定した生活を求めて飢饉に備えたお米の蓄積が始まった事は意味がありました。 ですがお金が発明されて、これを蓄積する事が競争になって更に安定を求める人類はこれを幸福のバロメータと考え始めました。これにより人々の争いごと

智慧は知識に勝る

大学の先生の授業は面白くないという生徒の意見を聞く事があります。大学教授は研究者であって教育者ではないという事も関連しているかも知れません。日本の学校教育は知識の幅を増やす事が目標になっているからなのかも知れません。 実生活の中で自分の脳で考え、事象と照らし合わせる事で深くできる智慧の部分を増やす事が本当の自分の成長につながります。 智慧は知識に勝る 知恵は知識に勝るというのはパスカルの言葉です。つまり知識は人の話や雑誌、本等から得る事ができますが智慧はそうではありませ

Difficulty

人が成長するには困難な事に挑戦しなければなりません。印度ミサイルの父Abdul Kalam氏が2015年に83歳で亡くなりました。彼の有名なスピーチを紹介します。 『人には困難が必要だ。成功を楽しむために必要だ。困難は人生を破壊するモノではない。自分の隠れた才能と力に気付く事を助けてくれる。困難に気付かせてやろう。お前は唯の困難だ』 自分の状況 人はあらゆる状況の中で、5感を結集して自分の生きる意味を探ります。その時が楽しいように、辛くない様に。しかし客観的に正確な現実

精進

力士の昇進インタビューでは『上を目指して更に精進致します』という言葉を聞く事が多い。精進するという事は真面目に一生懸命に努めるという事です。結果としてその分野で技術が向上するなどの報酬が得られるだけでなく、人間性が向上して心が美しくなる等の効果が得られます。 野球の大谷選手は食事会の後で飲みに行こうと誘われても行かないそうです。ストイックに自分をコントロールされているそうです。 修行中の禅宗の雲水は食事の用意からお堂の掃除や庭掃除に至るまで生活に関するあらゆる作業をこなし

チームとしての判断をする時

リーダーも一人の人間ですから判断に迷う時があります。世間の状況が頻繁に変わる今のご時世ですからそういう時は何度もあります。そんな時でもチームを進めるにはリーダーは役割として何らかの決断をする必要があります。 一貫性を保つ 一度方針が決まるとメンバーは一斉に動き始めます。現場での細かな決断はメンバーに委ねられ、リーダーの方針に従って進んでいきます。ここでリーダーがやってはならない事があります。それは前回言った事を理由なく覆す事です。方針を決めたはずなのに、矛盾するようなコメ

運とは

運は存在しません。信じがたい状況を運と呼んでいるだけです。結果の元にあるのは常に原因です。実際には原因と結果が余りにもかけ離れている為に運が働いているとでも言わなければ説明が付かない事が多いからです。運と奇跡はまるで双子です。どちらも理解できない事を説明する為に使うものです。 あらゆる行為は思考を前提としています。先ず思考によって形を与えられない限りどんな行為もあり得ません。しかも思考は自らを物理的に表現しようとする傾向があります。常に頭を巡っている思考、つまり欲望や希望、

逆境は成長のチャンス

物事がうまく行かなくて絶望感を感じる時やそれによって悲しい気持ちになっている時は自分を成長させるチャンスです。 心が折れる 昔は『心が折れる』とは言いませんでした。『くじける』とか『凹む』と言いました。『心が折れる』とはボキっと折れる音が聞こえてきそうで痛々しい響きがあります。くじけたり凹んだりした心は時間が経てば元に戻りそうな雰囲気を持っていますが、ボキっと折れてしまった心は修復不可能な印象があります。 『心が折れる』という直接的な響きを持った言葉が流行るのは現代人の

酔っ払い

業務中はしっかりしている人でも、ひとたび酒が入ると違った一面が見えてきます。盃を重ねるにつれ、あきれる程同じ話を繰り返したり、電車で帰ればいいのに歩いて帰ってみたり、酔っ払いの行動は滑稽で突飛です。なかには犯罪行為にまで及ぶ人もいます。 脳には有害な物質をブロックする『血液脳関門』があります。脳のバリア機能を果たす器官で分子量が500以下のものや脂溶性のある物質はこの脳関門を通過します。この2条件を満たすアルコールは分子量46でここを通過します。そして脳全体の機能を一時的に

定年

誰にとっても生きがいを持つ事は大事です。特に働き盛りのサラリーマンにとって朝早くからぎゅうぎゅう詰めの電車に乗って出勤し、人との融和を保ちながら自分の仕事をする。これがもし嫌々するのだったら60歳や65歳まで持たないでしょう。そのエネルギーはすごいものだと思います。 人間は経済的な面だけでなく精神的な意味でも仕事に生きがいを感じる事が必要ですし、それがなければ人の一生はつまらないものだと思います。 私達の多くは定年を迎えて職場を失いますが、それまでにやってきた仕事で培われ

原点に立つ

コロナ禍が明けて外出や会食が自由に出来るようになりました。コロナ蔓延の前に半年間入院していた事もあり、体力が回復してきた事を感じて先月4年ぶりに東京に行ってきました。また昨年暮れから同窓会や同期会のお誘いがたくさんあって、自分の原点について思い返す機会が多くなりました。 2年前に失効していたパスポートを先週新しく取り直しました。海外にも思い出のある気に入った場所がいくつかあります。次は海外に原点探しに行こうと思っています。 人生の原点 原点とは居心地がよく安心できる場所

教育のルール 

世の中には深くて意味のある教育と遠回りで効率の悪い教育方法が在ります。今の暗記を軸とした日本の教育評価制度では不合理な点が多く、若い人の貴重な時間を無駄にしている面があるように思います。 先ず勉強は自発的な行為が伴った方がいいでしょう。つまり勉強の内容は日常生活と関連のある具体的な作業を伴うものが生徒には受け取り易いものです。例えばワイシャツのアイロン掛けの方法などは自分の頭に浮かんだアイデアを生かし易いし、実生活にも役立ちます。スイスの大学では教養課程でこれを教えているら

自我の定義

人が100人いれば100通りの考えと正しさがあります。大きな組織の中で自分には決定権がないと自覚する中間管理職の立場の人は自己保身の為にも上司に忖度して自分が正しいと思う意見を主張できずに上司の考えに従った意見を発する事が多くあります。 そういう場合、自分の主張でない事の誤魔化しの為か作り笑いの表情をする男性がいます。言っている事の間違いを誤魔化す為にしている場合もあるかと思いますが、これは相手から奇異にみられるだけでなく自分の心をも傷つける自傷行為です。まじめな話をしてい

加齢パターン

いい刺激 若いうちに本物や一流のものに触れておくといいといわれています。一流のものに触れていると人はそれを基準に評価するようになります。つまり無意識のうちに、いいか悪いか好きか嫌いか、正しいか正しくないか等の評価が出来るようになります。 そうして若い内にいいものを見る目を養っておけば常に高いレベルでものが見えるようになり、いいイメージを脳にインプット出来るようになります。ここまでくれば脳でイメージする事が現実のものになっていく事が多くなってきます。 大事な事は強烈な驚き

視る・観る・察する

NHKの番組に『チコちゃんに叱られる』というのがありますが、有意注意で生きてないと簡単な質問に答えられなくて『ボーと生きてんじゃねーよ』と叱られます。 視ると観る・察する 論語の為政篇に『その為すところを視、その拠る所を観、その安んずる所を察す』とあります。これを一生に当てはめてみますと、 30歳以下は『視る』………特に注意せず、ざっと世間を見るというイメージ 30歳から50歳は『観る』…有意注意と言い、自分の意志を持って世間を見る 50歳から70歳は『察す』……内省し