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運とは

運は存在しません。信じがたい状況を運と呼んでいるだけです。結果の元にあるのは常に原因です。実際には原因と結果が余りにもかけ離れている為に運が働いているとでも言わなければ説明が付かない事が多いからです。運と奇跡はまるで双子です。どちらも理解できない事を説明する為に使うものです。

あらゆる行為は思考を前提としています。先ず思考によって形を与えられない限りどんな行為もあり得ません。しかも思考は自らを物理的に表現しようとする傾向があります。常に頭を巡っている思考、つまり欲望や希望、信念、恐怖、憎しみ、貪欲、熱情と言った感情と組み合わさった思考は自らを物理的に表現するという傾向があるだけでなくそう表現するようにあらかじめ定められています。

今のような世界的不況下では人間の習慣がいたるところで壊され、同時にあらゆる階層の人にかつてない程の規模でチャンスの芽が再配分されています。自分が望ましくない状況に甘んじている事を言い逃れしたい時に『流される』人が言うのは『チャンスなんて世界中どこにもない!』と喚き散らす事です。

『流される』事の無い人間はチャンスが目の前に置かれるのを待ちません。自分の人生でやりたい事やその為に必要なモノに合わせて自らチャンスを作り出します。

流されない人間が習慣のリズムの影響から逃れたいと思う理由は在りません。なぜなら習慣のリズムを使えば自分の目的や計画や目標を何度も思い描く事でそれを現実の形に転換できるからです。習慣のリズムは思考習慣を固定化して、永久の物にします。

松下幸之助さんの『運』についての考え

ある人が松下幸之助さんに聞きました。『どうして成功されたのですか、その秘訣を教えて下さい』すると『運が良かったからね』しかしこれだけでは結果論で分からないので『どうして運が良かったのですか?』と重ねて聞きました。

『先ず身体が弱かった事かな』理由は身体が弱かったから自分で全てをやり切れない。どうしても人にやってもらう事になる。少し頼りないと思っても任せるより仕方がなかった。ところがその人が見事な仕事をする。『ああ、僕よりうまいな』とつくづく感じたそうです。

『2番目は学歴がなかった事かな』稀代の聴き上手と言われた人です。『耳学問で勉強したんだ。もし自分が知識豊富で全てが分かっているのなら、あぁそんな事は知っている』『それも分かっている』と聞く耳を持ちません。『幸いな事に学歴が無い』

『周りの人が皆偉く見えた。昨日入社した若い人でも何でも知っている。だから周囲にいる人は皆僕より勉強していると思って、何でも聞いた』との事。

幸之助さんの口癖は『君どう思う?』『なるほど、それはいい考えですな』でした。『運がいい』とか『ついている』の正体は自分の心が作った物です。ではそういう気持ちを造るには具体的にはどうすればいいのでしょう。

私達は導かれています


『これでいいのだ』人生は導かれている

一日に一度や二度は自分の望まない事が起きるものです。そんな時には『これでいいのだ』と口に出してみます。これで事実をポジティブに捉えられます。例えば『水を買ってきて』と頼んだ時に頼まれた人が間違ってウーロン茶を買ってきました。そんな時に心に余裕がないと『何を聞いているんだ、俺は水って言ったじゃないか』と怒ってしまうかもしれません。

そんな時、すかさず『ああ、これはちょうどいい』と口に出して言います。すると脳は自然に『ちょうどいい』理由を考え始めます。『ああ、これはちょうどいい。ウーロン茶には脂肪を分解する働きがあると聞いた事がある。お昼に肉を食べたからちょうどいい』という感じです。これを言った瞬間に別の価値観を持つ事が出来ます。

プレゼン予定の部屋にプロジェクターが無かった時にも『これは口だけでどれだけの内容が伝えられるかを試すいいチャンスだ』と捉えます。会いたくない人に会ってみたり、財布を落としてしまった時でも『これでいいんだ』と口から出れば人生は大きく変わります。

つまり、起こった事は全てこれでいいんだと受け入れるのです。導かれているのですから、なぜいいのか等は考えなくても構いません。口に出してしまえば、後は脳全体がフルパワーで答えを探し、それで良かったという結果にしてくれます。トラブルがあった時でもそのトラブルを口にしません。その代わりに『これでいいんだ』という言葉を口にします。

これはばかぼんパパの口癖ですが作者の赤塚富士夫さんは多分この事を理解していたのでしょう。不思議な事にどんな大きなダメージを受けても脳が解決してくれます。いわばこれがツキの原点です。

場合によっては5分間ぐらいで、そういう事なのかと意識として認識できるでしょう。時には答えが意識としてまとまらない時でも、何日かして目の前に結果が出てきます。


『疲れた』『時間が無い』『忙しい』と言わない

感情も運を左右します。自分の感情をコントロールできているかを確認するには『疲れた』『時間がない』『忙しい』を平気で口にするかどうかです。

このように思った時には自分に問いかけてみます。『もしかして、忙しくないのでは┅』と問いかけてみます。そうすると物事を多角的に見る事ができて固定観念を捨てられます。それでどうして忙しいのかという理由を考えてみます。例えば『同僚も同じ仕事をこなしているではないか』等の答えが返ってきます

神様が自分を訓練している

嫌な事が起きた時には神に問いかけてみましょう。『私は弱い未熟な人間です。だけどいつも強く生きたいと願っています。嫌な事があって、怒りの感情が湧きあがっています。また逃げたくもなっています』そういう時には『これは神様が私を試しているんだ』と解釈し、その訓練の目的を神に問いつつ、『なにくそ』と乗り越えるようにすればいいでしょう。


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