言葉選びはその人のプレゼンテーションだ

言葉選びってなんだろう?

読んで字のごとく、言葉を選ぶことであり、同じことでも、使う言葉によって、人に与える印象が変わるからこそ、言葉は大切に選んでいくべきものだと思う。

例えば、「友だち」はよく使われる言葉だけど、「友人」と同じ意味かといえば、だいたいは一緒だけど実は使うシーンが違ったりする。

https://reibuncnt.jp/825 の説明によると、

改まった場面で友を表現する場合には「友人」、日常会話として友を表現する場合には「友達」という違いです。
また、人に対してのみ使われる言葉が「友人」であり、人だけでなく相手が生き物であったり物であったりしても比喩表現として使えるのが「友達」という言葉であるという違いもあります。

こういう風に、同じような言葉でも実は同じじゃない。

「友だち」「友人」の使い分けは間違えていてもあまり人を傷つけるようなことはないだろうけど、これが言葉によっては人を傷つけることもあるだろう。

それから、人と会話をするときに、わざわざ難しい言葉を多用してくる人もいる。これは、相手にわかりやすく伝えようという配慮が感じられない。どこかで聞いたなんとなく、かっこいい言葉を消化せずにそのまま使っている感じがする。

こんな風に、言葉選び一つで、単なる言葉の意味を超えて、その人の相手に対する気遣いやその人を作ってきた過去の経験や苦悩みたいなのも少し見える気がする。

決して難しい言葉を使っていないのに、人の心を打つような言葉を発することができる人って、それだけたくさんの経験をし、そこから考えを巡らせてきたんだろうなと感じる。

難しい抽象的な言葉に逃げずに、感じたことを自分の中で理解して考えて言葉にできるということだろう。

そういう人を見ると、言葉選びにその人の人生そのものが詰まっていると言ってもよいのではないだろうか。

言葉選びはその人の人となりのプレゼンテーションであるとも言えるかな?

私自身、こんな偉そうなことを言っているけど、言葉選びについて考え始めたのはここ1ヶ月くらいで、考えも言葉の選び方も浅はかだ。

でも、私はあるアーティストが発する言葉がいつも温かく、自分にとって救いとなっていて、そこで言葉選びの大切さには気づいた。この数週間、このままうつになってしまったらどうしようと思えるほど悩んでいたが、その人の言葉で救われた。上っ面だけの言葉じゃなくて、その人自身の経験から作られた哲学を持って発される言葉だったから。

すごく感謝したし、言葉選びだけでこんなにも人を救えるのだと、びっくりもした。そして、言葉選びをきっかけにその人のことにも興味が湧いて、自身の考えや経験を語るインタビュー記事やツイートなども読むようになった。そうしたら、共感できる言葉がたくさんあった。自分と同じようなことを考えていて、それを自分とは違う視点で言葉にしてくれていた。そしたら、こう思っているのは自分だけじゃない」とまた救われた思いになり、心が軽くなったし、新しい視点を知ることで勉強にもなった。

そのアーティストはとても魅力的に思える。単にビジュアルや歌、ダンスパフォーマンスが好きということ以上に、虜になってしまった。

私も自分なりに、言葉選びに気を付けていきたい。


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