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【ゲーム感想】ペルソナ4G

JRPGの異端者 ペルソナシリーズ

今年の6月突然Steamにて発売されたペルソナシリーズの第4作目。
去年シリーズとして初めて「ペルソナ5」をプレイし
とても気に入ったので早速プレイしました。
本シリーズはコマンド式ターンベースバトルRPGという
非常にオーセンティックなゲームだがポケモンやドラクエにはない強い個性があり、本作は最新作5と比べてもその個性がより強く味わえる作品となっているためシリーズ初プレイの方にもおすすめしたいです👍
クリアまでのプレイ時間は75時間でした。

・ダンジョン攻略+高校生シミュレーター

ペルソナシリーズの個性とはゲームの構成として
ダンジョン攻略と高校生シミュレーターの二つで成り立っていることだ。
すこし話は脱線するが、RPGの9割は主人公たちが旅をしている。
みなさんが好きなRPGを何でもよいので頭の中で思い浮かべてほしい。
ほら、色んな町に行って、旅してるでしょ?
(ポケモンやドラクエもそれ)
本作はそれに該当しない1割のRPGです。冒頭に書いた異端とはそういこと

・ダンジョン攻略

ダンジョン攻略パートのダンジョン自体はものすごくシンプル。
そこそこ長いがパズル要素はほぼ無く道に迷うことはない。
かわりにバトルシステムに少し戦略性がある。


それは「弱点を突くこと」

それだけだと割と他のRPGにもあるが、本作では弱点を突くとそのキャラクターがもう一度行動することができる。
ターンベースバトルにおいて連続行動が強いのは容易に想像できるが、
ポイントはこれが敵側の攻撃でも起こるということ
如何に弱点を突かれないような立ち回りをするかも本作では重要な作戦になってくる。(どうしようもない場合もありますが、、、)

ペルソナ4G_0171

敵全員に弱点を突くと総攻撃ができる
これを決めると非常に戦闘が楽になる

・高校生シミュレーター

本作は恋愛SLGのように主人公の一日の行動を決めて日付が経つことで
ストーリーが進行するシステムだ。
主人公は朝学校に行き放課後から自由に操作できる。
部活に行ったり、友達と遊んだり、女の子とデートしたり逆に家に帰って勉強してもOK(まじめか!)
ちなみに友達や彼女との仲を深めるとの戦闘が有利にもなったりして
そういう意味でちょっとしたシナジーはある。
本作はこの高校生シミュレーターがメインのゲームだと感じた。
プレイ時間の7割がこのパートになる。

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名前もないこのおばあちゃん想いの男子学生
シナリオが進むとともに彼の家庭にもドラマがあった

主人公は戦闘パラメータと別に人間パラメータが存在する
これは「勇気」や「寛容さ」といったパラメータで戦闘には関係なく
他者とのコミュニケーションで必要になり
例えば勇気の値が高いと友達がヤンキーに絡まれている中割って入ることができたりする。

重要なポイントは本作のシナリオが非常に明るいところ
これ、数あるRPGの中でもトップクラスに明るいです!!
そのため漫画やドラマのような「理想の青春」、「夢の学園生活」を
プレイヤーは本作で体験できるのだ。


でてくるキャラで性悪が一人もいない本当に夢のような学校!
理想の高校生活は人によって違うが本作の間口はかなり広く、
上述した部活,友情,恋愛で様々な理想を叶えてくれるし
部活動は文化部と運動部で掛け持ち可能
文系男子と体育系男子の両方の理想が叶う。抜かりなし橋野氏。

・魅力的なキャラクター達

本作で登場するキャラは大人も子供も本当に素直でいい人ばかり
それぞれ個性もあり、プレイした後はお気に入りのキャラ一人か二人くらいはいるはずだ。


私の一番のお気に入りは「堂島 菜々子」
主人公の居候先の娘である彼女は主人公がしゃべらないタイプのRPG(所謂ドラクエ型)のため他のキャラクターとの交友をつなぐ橋渡しの役も担っている。
プロローグから登場しその後も登場場面が多いことも要因だが、彼女自身も非常に魅力なキャラクターだった。

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これ夏休みの日記を書いているシーンなんだけど健気すぎん?
ちなみに小学一年生


彼女はシングルファーザーの家庭で育ち父親の帰りは毎日遅い。
ほぼ毎日主人公と二人きりの晩御飯になるがそれについて愚痴ひとつこぼさない。


父親が帰ってくるまでいつも頑張って起きており
帰ってきた音が聞こえるとリビングから走って玄関まで迎えにいく。
父親は菜々子に対してなかなか素直になれないのだが、彼女をそれも理解しており感謝と好意の言葉を主人公の前でよくこぼしている。


ちなみに彼女はいつもテレビの前に座っている観るテレビっ子なのだが、実はそのテレビも大して好きではないと私は踏んでいる。
なぜそう思うかというと彼女が見ている番組が常にクイズ番組だからだ。


クイズ番組は特性として番組を最初から見ていなくてもよいし最後まで見なくても次回も楽しめる。
つまり、父親の帰りを待つための口実としてテレビをつけているのであって、いわば「ポーズ」で見ているのだ。
他にも主人公とヒロインがいい雰囲気になったときに「あ!見たいテレビが始まる!」と言ってその場を離れるシーンもある。彼女にとってテレビとはそういう存在なのだ。

総評

コマンド式ターンベースバトルのRPGの中でゲームの構成自体がドラクエやFF、ポケモンとは大きく異なるためシリーズ未プレイの人は新しい体験として楽しめることは間違いない。


そして理想の高校生活を実現するシミュレーターとしては最新作5よりも本作のほうが多様性もあり初プレイにはオススメ


BGMについて書いていないがアドベンチャーゲーム特有のシーンごとの感情を表現した曲たちは見事だったし
逆になんでもない日常にとけ込む曲やダンジョンでのバトル曲は何度もループして聴くことになるが飽きない工夫があり完成度も高かった。

オープニングムービー
アニメーションもいいけど曲も良いよね。
陽介くんのごみ箱を使ったダンスは斬新!!


好みが分かれるとすればキャラクターを中心にシナリオが動くタイプなので、クリアした後シナリオを振り返ると淡泊な内容だったと感じる部分はあった。

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