マジックアワー × 建築
日の出や日の入り前後に空がオレンジや金色に染まる時間帯をマジックアワー、濃い青色に染まる時間帯をブルーアワーという。私はこのトワイライトの空の色が大好きだ。
ここにさらにライトアップされた街や建築が加わると、得も言われぬ美しさになる。なにより私のような素人でも、iPhoneやコンデジでそれなりに美しい写真が撮れてしまう!
とは言え天候や場所やタイミングもあり、意外に撮るチャンスが少ないんだよね。
アリアンツ・アレーナ(ヘルツォーク&ド・ムーロン)
半透明の特殊フィルムで覆われたスタジアム。内部には照明が組み込まれ、ライトアップによりさらに美しさを増す。バイエルン・ミュンヘンのチームカラーである赤にライトアップされることが多いが、何色にでも発光できる。
ピッツバーグ
鉄鋼を中心としたかつての工業都市は、現在ハイテク・教育・金融に力を入れている。地理的には2つの川の合流地点に形成された街だが、ダウンタウンを見下ろすことの出来る台地からの眺望は、昼間も夜も素晴らしい。
大黒大橋
横浜みなとみらいの撮影スポットとして有名。交通の便が悪い(橋上や付近には駐車できない)ことが難点だが、以前近くに住んでいた私は、天気が良い日には自転車で写真を撮りに行っていた。何と言っても、空のグラデーションがキレイ!
あと富士山のシルエットも!
プラダ青山(ヘルツォーク&ド・ムーロン)
設計はスイスの建築家ユニットのヘルツォーク&ド・ムーロンによる。構造とデザインが一体となって表現されており、彼らの建築の中でもベスト5に入る(←個人的意見)。建物そのものがショーウィンドウにもなっている。
miu miu 青山(ヘルツォーク&ド・ムーロン)
プラダ青山のはす向かいにあり、同じ建築家による。ガラス張りのプラダ青山とは対照的に、閉じた箱をチラリと見せるような建築である。しかし夕暮れになると、そこから漏れ出る店内の光と濃い青色の空との塩梅がたまらなく良い。
NBF大崎ビル & Thinkpark Tower(日建設計)
たまたま通りかかったのだが、空の美しさのあまり、思わずiPhoneカメラを向けてしまった。2棟のビルも端正な姿である。さすが日建!
42nd Street
マンハッタンのメインストリート。
左にニューヨーク公共図書館、右に500 5th Aveがあるが、色彩的にはその奥にチラリと見えるバンク・オブ・アメリカ・タワーのライトアップが効いている。
こちらはグランド・セントラル駅とクライスラー・ビル。(”ブルーアワー”というにはちょっと暗くなってしまった)
デュッセルドルフ・メディエンハーフェン
デュッセルドルフの再開発された湾岸地区。
左はラインタワー(電波塔)、対岸はノイアー・ツォルホーフ(オフィスビル)。ビルの設計はもちろんフランク・ゲーリーである。
他にもオフィスやマンション、小洒落たレストラン、カフェなどが並ぶ。
ベルゲン
ノルウェー第二の都市ベルゲン。標高320mにあるフロイエン山の展望台からはベルゲンの街を完璧に見下ろすことができる。訪れた5月の日没は22:00頃と遅いので、麓へのケーブルカーの最終便まで粘った。
太陽が完全に沈んでも、なお明るい。
オスロ大聖堂
オスロの主要教会の一つ。”大”聖堂という割には小ぢんまりしている。まあ建物というよりは「空」を撮ったというのがホントのところ。
オスロ・オペラハウス(スノヘッタ)
港にあるオペラハウスは建物全体がスロープになっている。人が歩けるようにもなっているので、注意しないと海に落ちてしまうかもしれない。外装は白い大理石、内部は木による仕上げであるが、ライトアップによりその内部が浮かび上がる。
エストニア国立博物館(ドレル・ゴットメ・田根 アーキテクツ)
今注目の田根剛さんが当時チームでコンペに挑んで勝ち上がったプロジェクト。閉鎖された滑走路に立つミュージアムは、日没後は建物全体がライトアップされる。こんなにキレイなのに、私が見た時は他に誰もいないんだよね。
チューリッヒ湖畔
夕暮れ時、恋人たちは湖畔で過ごす。私は一人、写真を撮る。......。
ディオール表参道(SANAA)
2000年代以降、表参道には有名建築家による商業ビルや店舗が立ち並ぶ。このディオールも日本を代表する建築家ユニット・SANAAによる作品。世界的ブランドということもあり、建物そのものが広告としての役割も果たしている。
スリランカの夕日
建物や街ではないが、あまりに夕日が美しかったので、浜辺をバックに撮ってみた。ちょっとワザとらしい構図であるが...。
ちなみに場所はスリランカの都市ゴールにあるジェットウィング・ライトハウス(ジェフリー・バワ)であるが、もちろん日本でも美しい写真が撮れるだろう。
伊良湖岬ではない。(恋路ヶ浜も良いよ)
今回の記事の中では”ライトアップ”という言葉を多用したが、主役はあくまで「美しい空の色」。どんな建築でも、自然の風景にはかなわないのだ。(とやや強引な結論)
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