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旅と建築探訪記

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2022年5月の記事一覧

工場は仕舞う、されどタイルは蘇る

工場は仕舞う、されどタイルは蘇る

谷口吉郎の名建築、愛知県陶磁器美術館。

そこに掲げられた看板
「もっと伝えたい、愛知のやきもの」

その通り! 愛知は焼き物王国なのだ!

その起源は5世紀後期までさかのぼる。古墳時代から鎌倉時代にかけて、現在の名古屋市東部から豊田市を中心に猿投窯と呼ばれる古窯が広がっていた。やがてそれは北部では瀬戸焼として、南部では常滑焼として発展した。

常滑では、初期には大型の甕や壺が、江戸時代末期には土

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【建築】5月のそよ風が吹き抜けるヒアシンスハウス(立原道造)

【建築】5月のそよ風が吹き抜けるヒアシンスハウス(立原道造)

アーティスト・今村遼佑さんの個展に足を運んだ。"日常の暮らしの中でふと気付く感覚"を作品に反映している作家さんだ。

その作品の中で、数枚の絵に目が留まった。

抽象画なので何が描かれていのかは分からなかったが、新緑のような色遣いはとても爽やかな気持ちにさせてくれた。添えられた解説によると、詩人・立原道造が結核で入院していた時、お見舞いに来た友人に語った言葉にインスパイアされたとのことだった。

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