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建築と音楽の<実は親密な>関係

(おそらく)今年唯一となるライブまで2週間を切りました。音楽は自分にとっては、自然と「建築」に結びついています。

そのわけを書き始めると自分の場合かなり長くなってしまいますが(時間がないときはつい「建築よりキャリアは長いので」などと言ってしまいます…)、端的に思いついたことを綴ってみますと…

例えば、10/9のライブで演奏する予定の新曲があります。もう長いこと、ギター+ベース+ドラムの三人だけで歌のないオリジナル曲のインストを演奏しているのですが、その作曲プロセスでは音の響きのイメージや音色なども浮かんできますが、かなりの割合で「空間」の雰囲気のようなイメージから発想が生まれます。それからラフスケッチのようなコード譜と簡単なデモ録音をつくります。それは、ラフスケッチを積み上げながら建築の空間を構想することに似ていると、自分では思っています。

さて、曲作りはそこから三人揃ってのリハーサルの場に移ります。曲のイメージを伝えて、まずはセッションの時間を多めに取ります。リズム隊の二人はかなりの達人なので、細かなことを伝えなくても同じモティーフのセッションのなかで様々なバリエーションを試してくれます。当然、自分も様々なチャレンジをしていきます。そうすると、お互いが出し合うアイディアが曲の持つ空間のイメージにすっと収束していく瞬間がやってきます。

「行きたかったのはそこだよね」という暗黙の了解が、やってきたらしめたもので、そこからは曲の構成を調整して、ディテールの調整を繰り返していきます。各自が持ち帰った課題はありますが、ここまでが集中して挑んで2〜3時間くらいです。

曲のモティーフをつくるのは、ある瞬間にふっと思いつくことが多いですが、それを曲にまとめていくのは、本当に人の力と地道に煮詰めていく精度なのです。

…やはり建築に似ています。

そもそも音楽のそんな側面が自分の人生を「建築」へと導いたのですが、それはまたの機会に書いてみたいと思います。

さて10/9に渋谷で行われるライブですが、実はフローリングメーカーのIOCさんが主催されます(IOCの社長さんもプロミュージシャンを従えてご登場予定です)。

製品のプロモーションも兼ねているということで、入場料、飲食まで(!)無料のイベントとなっております。トリのJCDバンドは年間でかなりのステージをこなすユニットで、有名デザイナーの方々が名を連ねておられます。

よろしければ上に書いた新曲がどんな仕上がりになったのか、聴きにいらしてください(ドキドキではありますが・笑)

去年の自分のユニットはこちらでご覧いただけます(今回の出演バンドで唯一歌のないインストバンドです)。


● 詳細とお申し込みは下記のURLをご参照ください ●



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